2008-01-01から1年間の記事一覧

手帖のメモ書き

手帖の隅には、いつ、どんな状況で書きこんだのか思い出せない断片がいろいろ。 ・ A.Mabanckou "On n'écrit pas pour sauver une langue, mais justement pour en créer une langue", "Le chant de l'oiseau migrateur", Pour une littérature-monde, M.Le …

落雷と石油資本

テレビは半日以上ぶり、電話は今夜になって、ほぼ一日ぶりにやっとつながる。 昨夜の雷が住んでいるマンションに落ちたのだそうだ。 どうりで尋常ではない、めりめりと裂けるような音がしたわけだ。 まるで雷にうたれたかのような啓示……は訪れていないけど、…

雷の夜に

雷の炸裂音があまりにすごくて、雷好きにもかかわらず、恐怖で心臓がちぎれそうなくらいなので、特別書くこともないんだけど日記を書く。 テレビも「信号が受信できません」などとなってずっと映らないままだし。 青黒い空に白い静脈のような線がくっきり走…

御礼

気づけば、アクセス数が10万を超えている。 2年ぐらい前からカウントを取り始めたように記憶している。 ・ 私はこのブログの存在をほぼ誰にも告げたことがない。 にもかかわらず、どんな経路によってか気づいてくれた方々、直接のお知り合いではないけれど、…

GR DIGITALII

実は先日、カメラを買った。 リコーのGR DIGITALII。 周りの友人たちがもってるのが羨ましくって、真似したのだ。 ・ まだ扱い慣れないけれど、やっぱりさすが断然すぐれた感じ。 ・ マニュアルの扱いはこれから徐々にだが、カメラのレンズの仕組みとか、車…

anansi

広い畳敷きの道場のような場所で、エドゥアール・グリッサンの勉強会をやっている。 テキストを別の部屋に忘れてきたので、取りに行くためふすまを開けて廊下に出ると、テレビでちょうど見たかった中継をやっていたためこっそり見てしまう。 人文系インテリ…

それでも私は五輪を観る(4)

3メートル飛び板飛び込み男子決勝。 あまり人気がないので夜中に編集した録画でしかやってくれないが、飛び込み競技が大好きだ。 競技じたいも、あの独特な、目眩のするような空間も魅力的。 深い水に満ちていて、さまざまな高さ――恐ろしい高さ――に台があっ…

踏み切った瞬間、「入水ルート」が見えてくる

アフォーダンスの佐々木正人先生による飛び込み選手・寺内健へのインタビュー(『時速250kmのシャトルが見える―トップアスリート16人の身体論』)。 今日、男子板飛び込み決勝。 佐々木 先端の縁ぴったりがいい。 […] 寺内 「これは来た!」という感覚です。…

それでも私は五輪を観る(3)

自らがもつ世界記録更新(9,96)でのウサイン・ボルト100メートル優勝に続き、女子100メートルでもシェリー・アン・フレイザーが金、シンプソンとスチュワートが同着で銀とジャマイカ勢が陸上短距離を独占。 短距離といえば断トツに速いアメリカ人が必ず優勝…

それでも私は五輪を観る

ふらふらながら、備忘録として柔道総括。 100キロ超級、グアドループのテディ・リネールとの決勝戦(身長差24センチ:リネールは2メートル4センチ)を期待して、石井慧くんが勝ち上がってくれればいいと思っていたが、石井は残り、逆にずいぶん先に負けてし…

それでも私は五輪を観る(2)

女子サッカー日本チーム、初めての決勝トーナメント出場決定。 私が見たのはノルウェー戦と今日の中国戦。 ノルウェーは終盤特にあまりやる気がないかに見えたし、中国は強くなかった。 それでも山猿ジャパン、あ、失礼、なでしこジャパンのメンバーたちの勢…

プチ断食

この数日、社会に対して、そこで言われている多方向の言説に対して、あれこれ思うことがあるものの、目眩がして貧血で背中や体のあちこちが痛く脱水症状を起こし、まともな言葉にならない。 全身がまるで機能せずひどい反応ばかりするので、今日は日中プチ断…

鈴虫、初収穫

突然、鈴虫を10匹ほどもらう。 たくさんの鈴を小刻みにゆするような羽音が心地いい。 間近な鈴虫の音、窓の向こうのセミの大合唱のただ中にいると、屋外にいるみたい。 しかしいつまで楽しんでいられるか。 うるさすぎて論文が書けないから、といってもらっ…

持続と無根拠

…って、これも大きいテーマなんだよなー。 「これでいいのだ」の名言が一日中耳に入るこの数日であれば、なおのこと考える。 ・ 博論友達と真夏らしく涼しげな水辺でおしゃべりしてきた。 博論マラソンしてるというから、博論を書くのは長く苦しくつらいとい…

豪雨と雷

東京23区で集中豪雨。 ベランダ向かいの私道が川になるのを初めて見るなと思いながら見入っていたが、やはりうちの周辺がもっとも激しかったらしい。 区民センターも水につかり、床上浸水した家屋も一番多かった。 集合住宅の2階に住んでいる者の安全安泰な…

赤塚不二夫氏死去

すでに表舞台から去って久しかったが、赤塚不二夫氏が死去。 72歳。 ・ 幼少時のアルバムを見ると、多くの写真で「シェー」のポーズをとっている。 幼稚園ではほとんど言葉を発さないほど人見知りの内弁慶であったにもかかわらず、カメラを向けられれば条件…

燃油サーチャージ

この夏はもちろん論文に専念するんだけれど、ちょっと息抜きに数日バカンスでも、と思って気軽なツアーに申し込みかけたら、あまりの燃油サーチャージの高さにあわてて引っ込めた。 確か2005年から航空運賃に燃料費が上乗せされるようになり、けっこう馬鹿に…

田中克彦『名前と人間』

田中克彦先生は、普通名詞しか出てこない学問は清潔だが固有名詞だらけの学問は不潔だと思っていて、固有名詞への憎悪が募って『名前と人間』という本を書いたそうだ。 憎悪が募るといいながらそこに偏愛もあるわけだが、どのみち固有名詞は普通名詞に比べて…

まる写しとブログ文体

教務課で学生のレポートを受け取り、その場で読んで成績をつけてしまおうと思っていたのだが、「まる写し」臭いものをいくつか発見。 いちおう裏を取らねばならず、思いのほか手間取ってしまう。 (ほんらい閉室の講師控え室で、いつもかわいがって下さる事…

[植物]あとひと息でグリーン・カーテン

梅酢につづいて新生姜と氷砂糖と米酢を合わせて作った生姜酢を炭酸水で割ったものをよく飲んでいる。 ジンジャーエールみたいな味。 ウィルキンソンの本物のジンジャーエールも、近所の酒屋で売っているのでよく飲む。 ジャマイカで初めて飲んで病みつきにな…

[美術]エミリー・ウングワレー!

ポスターの色と点描に惹かれて行きたいと思っていた美術展、うっかり会期日程を忘れるところだったが、Mon pays natalのサイトがリマインダーとなって逃さずに済んだ。 すごくよかった! 信じがたいエネルギーの持続を感じさせる点と線と色とテーマ。 うわー…

檀れいの金麦について

檀れいの出ているサントリー金麦CMのベタさに前々から違和感を禁じえないけれど、たぶんそれはククレカレー論争を知る世代の反応で、今ってこういう時代なんだろう。 森下愛子が「あんたは元気で仕事だけしていればいい。体のことを心配するのは私の仕事」と…

こむらがえり対処法

何日か前、激しいこむらがえりを起こした。 最近脚がつると同時にひどい貧血が起きるのも困ったものだが、今回さらに困っているのは脚の痛みが日ごとに増していることだ。 バナナを1,2本食べればすぐ治るといったのはマリーズ・コンデだが、調べてみるとバ…

エロス+タルボサウルス

図書館でひとり作業しながらふっと昨夜のやり取りが蘇る。 ハンカチに浸みこんだ自分の匂いを人に嗅がせる、互いに嗅ぎ合うっていったい…。 わたし的には、恋人でもあるまいし、そ、そんなあからさまなエロス、いやーん裸より恥ずかしいーという感覚なのだが…

東京の夏音楽祭「サハラの声〜トゥアレグの伝統音楽」:草月ホール

たいていハズレなく充実した時間を過ごさせてくれる東京の夏音楽祭。 今年はアルジェから2000キロ南に下ったサハラ砂漠を遊牧するトゥアレグ族の音楽を聴く。 女性しか演奏してはいけない一弦楽器イムザット、たて笛タザマルト、打楽器ティンデ、ジェリカン…

7月のナンシーおば

私は一年のなかで7月が一番好きというか、もう偏愛していて、存在しているだけで幸せでたまらない。 でも厳密にいえばそんなふうに無条件に幸せなのは、6月21日の夏至から7月12日までの3週間ぐらいで、それを超えると甘美な気持ちに一抹の苦みが紛れ込んでく…

大槻洋介ガラス展+記憶のこと

日が暮れてから通りかかったあゆみギャラリーの庭で不思議な白い光が揺れているのに惹きつけられ、屋内の展示も見た。 このアーティストのガラス作品は前にも見たことがあるが、今回は夜闇に映えるガラスの照明シリーズ。 中でも面白いのが、紐で吊り下げら…

[三面記事]フィレンツェの落書き事件

昨日のニュースだが、教会に落書きしたことを謝罪しにフィレンツェまで出かけ、お詫びの意味で600ユーロを渡し、泣き崩れていた女子大生、あまりにかわいそうだったというのが感想だ。 教会側は詫び状ももらったしもう十分といってるのに、ここまでさせる意…