エロス+タルボサウルス

図書館でひとり作業しながらふっと昨夜のやり取りが蘇る。
ハンカチに浸みこんだ自分の匂いを人に嗅がせる、互いに嗅ぎ合うっていったい…。
わたし的には、恋人でもあるまいし、そ、そんなあからさまなエロス、いやーん裸より恥ずかしいーという感覚なのだが、あっけらかんと普通にやっていた教員や院生の方々、どうなんですか?
嗅覚というのは視覚などよりずっとずっとエロティックだと個人的には思っているのだけれど、しかも臭いとかはっきりいい香りとかではなくほとんど無臭で、そこはかとないその人の気配に近い匂いなどというのは、セクスィー部長どころではない強烈なあれがあると思うのだけれど、そんなふうに思うのはプルースト主義者的なぐにゃぐにゃした感覚なのだろうか。
とにかくどっきりしたとしたと改めてお伝えする。

モンゴル・ゴビ砂漠で7000万年前の白亜紀の恐竜の化石が見つかったとのニュース。
ティラノサウルスの仲間のタルボサウルスの子供で、ほぼ完全なかたちだとか。
取材を受けていた岡山の博物館の人があまりににこにこしてうれしそうだったのがこういう場面では珍しく、いいなあと思った。
仕事をしていてそんなふうに喜べるのは、本当に貴重なことだ。