いつのまにか春

うわーっという感じに日々が過ぎて、状況も気分もどんどん変わり、日記がひと月空いてしまった。
ありえたかもしれないエントリーを少し。

・鬼門のパリでフランス名物ガストロ(フランス版ノロウイルス)に襲来され、ホテルで数日間、阿鼻叫喚の地獄絵をくり広げたこと。完治したかもわからないまま、決死の覚悟で食べた生牡蠣のすばらしいおいしさ。
・干潟の神秘。朝靄のなか、ゴム長の足元にひたひた水が満ちてくる。昼夜の差だけでなく、緯度や季節や天候によって変わる潮の満ち引き。清涼な空気、微かなヨードの香り、水鳥の声につつまれた数日間。あのシャンブルドットの部屋からの風景は、今考えると夢のよう。
・3.11は、午前は初めてのメレフラ、みなとみらいで黙祷、夕刻よりRainy day Books & Cafeの「レイニーデイ 新しい春のために」イヴェント。聞くのが初めてでない演目(朗読されたテキストのいくつかや『銀河鉄道の夜』)もあるのに、まあたらしく、すみずみまで魂がこもっていた。それにしてももっと踊れるようになりたい。
・引っ越しを前に、ミクロなことにとらわれがちな自分が前面に出てくるのに気づかされ、情けなく思う毎日。細々したモノなんかに価値はないのだとわかっているはずではないか、馬鹿。
・家に新陳代謝は必要。本棚にも新陳代謝は必要。蔵書自慢とか本棚自慢とか、そういうブッキッシュなのって私はちょっと「けっ」と恥ずかしく思ってます。そういう自分もチマチマとしか手離せない、思い切りが悪くミクロな奴。
(つづく)