2011-01-01から1年間の記事一覧

『図書新聞』書評

クリスマスといえばビュッシュ・ド・ノエルということで、今夜は秋田のきりたんぽ鍋。 比内鶏スープがあったまります。 ・ ところで今週号(1月1日号)の『図書新聞』にダニー・ラフェリエールの二冊の翻訳書、『帰還の謎』と『ハイチ震災日記』の書評を書い…

厄月

まさかの雇い止め、突然のパソコン故障に続き、大風邪、激しい咳込みに倒れる。 魔の一カ月。 後に引き摺るといけないので、くいっと養生さっさと完治させようとするも、ますますひどくなっている気が。 というか、授業をすると確実に悪化する。 咳込みなが…

ケータイ日記

先週、秋葉原にPCを修理に出したついでに、心を静めるため、二駅先でやっているベネツィア展を見てきました。 カルパッチョの本物、一度見たかったんだー。 ベネツィアに行ける日なんて来るかなと思っていたけど、東京で見られるなんて。 ずっと昔にさまよっ…

なみだ涙のカフェテラス

久しぶりに耐え切れないほどの非正規雇用労働者の悲哀に枕を濡らす数日間を過ごしていたところ、突然パソコンのハードが壊れました。 心を静めなくてはと半月先締め切りの原稿を集中して書き終わった矢先でした。バックアップとってない。 いつ直るかも知れ…

ホットヨガ再開

稀に見る激烈な五十肩(泣)の発症で休止せざるをえなかったホットヨガを、先月から4年ぶりに再開した。 体を動かすことは、仕事があってもなくてもできるだけ高い頻度のルーティーンにしていたいと思って。 フラは毎日でもやりたいけどスケジュール的に無理…

ついに結合、フィギュア×クレオール フィギュアスケートNHK杯男子フリー

今シーズン高橋大輔が演じるフリープログラム、「ブルース・フォー・クルーク」がこれまでで1,2を争うぐらい好きだ。 さっそくアイポッドに曲を入れて楽しみたいと思うも、検索しても出てこない。 どうやらSang Mêléというアルバムに入っているらしいが、…

「シェルシェール図書館の王太子殿下」

1並びの今日発行の雑誌『エクスクレイヴ』に短編小説を発表しました。 タイトルは「シェルシェール図書館の王太子殿下」。 共通テーマが「図書館」だったため、知的な題材に弱いnorahはちゃんとできるか心配でしたが、なんとか書き上げられてよかった! ・ …

更年期一人勝ち

気力と体力のバランスが悪いのが昔から悩みだ。 盛り上がってしゃべり続けている時間と時間のあいだにトイレの個室で倒れこんでいるというのはふつうにあること。 慣れてしまえばそれもまあいいかと思うこともあるが、やっぱりよくないような気もするので、…

恵文社一乗寺店、京都シネマ

気になっていた書店、恵文社一乗寺店に行ってきた。 読書のための本コーナー、幻想文学コーナー、(人文系向き?)原発本コーナーなどなど、書棚づくりに個性が光る。 温かみのある木調の店内も落着き、週末で混んでなければ長居したくなる平屋の本屋。 ・ …

スイカズラの匂い

鼻の奥にスイカズラの匂いを思い出そうとして思い出せずにいる。 少しだけ登場する藤の匂いの独特な甘さならなんとなく思い出すんだけれど。 スイカズラの匂いも思い出せない人間がフォークナーを語っていいんだろうか。 誰も怒らないだろうしバレないだろう…

『ペレ――ハワイの神話』(Saravah東京)

昨日は『ペレ――ハワイの神話』(テキスト:管啓次郎、音楽:Ayuo)を見に、聴きにゆく。 ハワイの自然と神話をテーマにした詩の朗読が、弦楽四重奏、アイリッシュハープなどの一見かけ離れた楽器で奏でられる独特の音楽と結びあった、不思議なパフォーマンス…

最後の新規プロジェクト

大風呂敷というより大布団を広げるという表現がふさわしい世界文学講義に向け、目から焔を出しながら準備中。 やっぱりこういうのはガチでやらないとね。 今年の新規プロジェクトとしてはこれがいちおう最後で、これを乗り切れば今年は乗り切れるはずと思う…

ダニー・ラフェリエール@日仏学院

昨日はダニー・ラフェリエールの講演会へ。 邦訳『帰還の謎』と『ハイチ震災日記』の同時刊行を記念しての来日(それともその逆だったか)。 書いたものとしては『震災日記』の原書、Tout bouge autour de moiを読んだことがあるのみですが、話はユーモアた…

毎年10月1週目の木曜日、日本時間午後8時は……

今年もドキドキ週間が終わる。 まあそんなことはまずないだろうと理性では思いつつ、こんなにフォーマルな待機のさせられ方だと「何かが起こってひょっとしたら」みたいな気にもなってしまうではないか。 たぶん同じような立場の人が全国に20人ぐらいいるの…

ルイ=ジョルジュ・タン氏講演

ルイ=ジョルジュ・タン氏のお話を聞きに行く。 少人数のこじんまりとした雰囲気の中、抽象的な理論というより、データを交えた具体的な話で面白かった。 CRAN(黒人組織代表議会)のスポークスマンであり、同性愛者解放運動の活動家であり、歴史学者でマル…

原発音頭はなぜないのか

赤坂憲雄さんの次のような言葉が印象に残る。 「私は原発立地の町や村が新たな地域社会を立ち上げていく姿を想像できないでいます。とても厳しい言い方になってしまいますが。原発は、炭鉱とちがって地域に歌も物語も生まなかったのですね。きわめて特異な地…

夏休み総括

瞬く間に過ぎていた夏休み。 というか、私の後期は9月15日に始まるが、前期が終わるのは9月18日というこの逆転(?)現象はどういうわけだろう。 ・ それでもこの二週間足らずで、いくつかのことができたのは満足。 ・ ・ショートショートのはずが短編小説一…

ジュノ・ディアス『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』

ずっと読みたくて時間がなくて、ようやく読めて、一気に読んで感動。 パトリック・シャモワゾーの『テキサコ』に影響を受けて、その挙句にこんなカリブ海文学も出てくるんだ、ありうるんだと思うとうれしい。 ・ 主人公オスカーは合衆国のドミニカ移民で大デ…

いっちゃん難儀なんは朗読

講義でテキスト断片いろいろを学生に朗読してもらっていて、「ほお」と感慨深く思ったのは、どれもこれも関西弁のイントネーションで読まれたこと。 あたりまえだけど。 ・ 中上健次が関西弁なのはいいというか、むしろそっちが正解だが、翻訳された外国文学…

楽しい夏休み

夏休み初日。 まる一日休むのは6月以降初めてな気がする。 ・ 出張しての逆読み文学史の集中講義をようやく乗り切り、抜け殻のよう。 12コマぶっ通しはさすがにきつかったが、終わる頃にはランナーズハイ状態になり、この耐久レース、どこまで続けられるかチ…

句会at関口芭蕉庵

もう4,5日前の話ですが、句会に初参加。 こんなに楽しい遊びだったとは。 時間がなくて、前日一時間ぐらいでお題10個を集中的にいっぺんにこなして、 その興奮も楽しかったけれど、当日人の作ったのと自分のを混ぜてあれこれやんやとコメントするのも盛り上…

くる日もくる日も

集中講義のため、目を回しながら猛然と準備。 こういうプログラム作りは好きなんだなーということが最近わかってきたけれど、準備しながら次々広がる、広がる。 オーランドーから台所太平記まで。 ジュール・ヴェルヌから田山花袋まで。 中上健次からマリー…

酢漬けの夏

もうお盆というのに毎日仕事に追われてどうにかなりそうですが、そんなさなか、自家製ピクルスの黄金比が決定しました。 ・ 米酢と水各1カップ(200cc) 砂糖大さじ山盛り1杯 塩大さじこんもり1杯 これを小鍋に煮立てて冷ます。 ・ そこに好きなものを何…

カリコム、放射性核廃棄物の日本への移送に抗議

しばらく新聞を読めずにためていたら、一週間ほど前の記事に日本のメディアとしては珍しくカリコム(カリブ海共同体)の話題を発見。 詳細を知るため、久しぶりにウェブサイトをチェックする。 http://www.caricom.org/jsp/pressreleases/press_releases_201…

みどりのカーテン

7月10日 7月26日 はー、飛ばし続けて乗り切れるかなぁ、夏。 (気候的には全然OKだけど。 例年ならば、成年男子の好みに合わせてガンガン効いてる冷房が、今年はどこも緩くて体調崩さず、助かります)

中上健次

7月が終わってしまう、この期におよんで週休ゼロがまだ続くなか、一番やるべき仕事に着手できないまま…… やっと前期の終りが見えたと思ったら、もう新規の文学講義をスタンバらないと間に合わなくなる時期。 シラバスに山ほど小説の名を載せたのを思い出し、…

グリッサンの「関係」そして「全-世界」とは

なでしこジャパン対アメリカとか、なでしこジャパン対ドイツとかいうことではない。 澤がここで蹴ったボールに、モーガンやワンバックのすごいスピードの攻撃、鮫島・岩清水・宮間らとの有機的連係、対ドイツ戦、ワシントン・フリーダムでのワンバックと澤、…

太平洋の島々に生きる人々

人類学者・後藤明氏による講演「ポリネシア人の智慧、way-finding」とポリネシア各地(島々)のダンスという、すみずみまで充実した企画。 いろいろな感想をもった。 ・ 太平洋を船で往来する人々の、自分たちは固定しており、周りの島々が移動しているのだ…

「なでしこ」の新定義

やまとなでしこ[大和撫子] 山猿のように駆けまわり、爆発的に力を増幅させてゆく日本女性のたとえ というふうに、国語辞典はそろそろ新しい語義をつけ加えたほうがよい。 ・ 「最後まであきらめない」という表現が一様にされ讃えられていたけれど、あきらめ…

ローラン・プティ死去

振付家ローラン・プティが87歳で亡くなったことを知る。 『プルースト――心情の間歇』日本初演の時、インタビューさせてもらった。 どこだったか北ヨーロッパ旅行中、2週間雪に降りこめられ、その間ホテルで『失われた時を求めて』を一気に読んだことがきっか…