豪雨と雷

東京23区で集中豪雨。
ベランダ向かいの私道が川になるのを初めて見るなと思いながら見入っていたが、やはりうちの周辺がもっとも激しかったらしい。
区民センターも水につかり、床上浸水した家屋も一番多かった。
集合住宅の2階に住んでいる者の安全安泰な立場からいうと、家屋や家財に気を配る大人の立場を忘れていうと、

家に水が上がってくるかもしれないというワクワク感、ちょっとうらやましい。

一軒家に住んでもいないのに、どうやって防ごうかなどとつい考えてしまう。

この夏は本当に雷が多い。
出かける用事をキャンセルし、昨日今日と電気を消して稲光と雷鳴を楽しんでいる。
消防車の出動がやたらに多いのも、落雷のせいか?

小止みの間に外に出ると、空気の感じは熱帯の島さながら。
環境異変ののっぴきならない深刻さなど一顧だにしないエゴ丸出しでいってみれば、最近のこういう東京の夏、個人的には好みなんだ。
ゴーヤが育ち、綿の半袖ブラウスと裸足に下駄で過ごせる毎日。
一年中、こんなでもいい。
(なら初めから熱帯に住めば?)

…などと暢気なことを書いていたが、消防車の群れは神田川に流された作業員捜索のヘルプに向かっていたらしい。
マンホールから飲み込まれ、下水から神田川に投げだされる地点が、すぐご近所だった。
都会の気象と地形とが、今やまさに暴力を作り出す(特に北東京)。