明日香村

関西地方のなかでは奈良県が好き。 そして明日香村はもっとも気持ちがいいと思う場所のひとつだ。 天気のいい連休の一日、たっぷり歩いてきた。 15キロぐらい歩いたかな? ・ 聖徳太子が生まれたとされる橘寺に、二面石という石がある。 ひとつの四角い石の…

マルチニック、ディアマン

2月3日、鬼子母神で播かれた福豆を食べながら、グリッサンを偲んで。

『考える人』特集「紀行文学を読もう」

風邪ひきの枕辺にあった一冊。 これだけいろいろ紹介されていると、旅の本のガイドブックとして楽しめる。 読んだことのあるものも、持っているけど読んでいないものも、知らなかったけど面白そうなものも。 ・ 世の中すでに面白い本が読みきれないほどたく…

異次元ロマンスカー

ロマンスカーの切符というのは、券売機で買うと何号車になるかお任せである。 で、私の心のなかのロマンスカーおみくじでは、1号車が凶。 新宿駅で最果てに到着するから、そう決めたのだ。 ところが初めて1号車をひいてしまい乗ってみたところ、とんでもなく…

なのにあなたは京都へ行くの

仕事のため、猛暑の京都で週末を過ごす。 関東生まれの関東育ちなのに、なぜこうも関西との縁が深いのだろう。 自分の人生、公的にも私的にも、つねに関西文化に巻き込まれてきた気がする。 そして最近の巻き込まれ度は特にひどい。 関西人が好んでする東京…

栃木県にて

ヒグラシは「カナカナカナ」と鳴くことになっているけれど、「ホキキキキキ」の方が近いということに気づく。 午前4時を過ぎて一匹がホキキキキキと静寂を打ち破ると、ホキキキキキ、ホキキキキキと距離によって違った響き方で三匹、四匹と鳴き交わしてゆく…

相模川渡り

せっかく陽が長いので、ふだんは腿までの長靴をはいた釣り人たちを横目で見ながら電車で通り過ぎるだけの相模川まで歩いてみた。 電車だとすぐ近くのようだが、徒歩だとそれなりに距離がある。 ひと続きなのか、分断されているのかわからない商店街を迷いな…

マルチニックの行き方

日本からマルチニックへ行くのにもっとも一般的なのは、パリまで行き、そこから直行便(現地まで8時間強)に乗るルートです。 早朝シャルル・ド・ゴール空港に着き、陸路国内線のオルリー空港まで移動して昼前〜午後発の便に乗る。 これが現地以外で一泊せ…

西を極める

去年の今日は、日本の最西端に行った直後だったが、今年はフランス最西端、ラ岬を踏んだ。 これがほんとの地の果て、フィニステール。 同じ最西端といっても、島と古い大陸の違いは大きい。 小型バスが進む一本道の両側に、ヒースのはびこる広い広い茶色い大…

ギミリオーの小教区囲い地

地の果て、フィニステール県の港町ブレストの東側一帯には、Enclos paroissial(小教区囲い地)と呼ばれる不思議な教会の区画がいくつもある。 この辺は、6世紀頃ウェールズから宣教にやってきた人々と関係の深いレオン教区にあたる地域だ。 ・ 中でももっと…

日本のグルノーブル

多摩川というのは荒川育ちの自分にとってはインテリの川、育ちのいい川というイメージで、渡るたびに「はー」という憧れの思いとともに目をやる習慣なのだが、相模川まで越えると神奈川県もそのイメージをがらりと変える。 駅からの風景はお洒落な神奈川とい…

首里の大アカギ

昔、家で飼っていたドンちゃんの誕生日(3/4)。 昼間NHKをつけていたら、アナウンサーと芸能人が沖縄の首里を訪問する番組をやっていたので、見るともなしに見ていた。 神樹を見に行くといって、細い道を奥のほうにくねくねと入っていくと、薄暗い空間に大き…

下関女ふたり旅

何も下調べせずに単線で向かう途中地図を広げながら、その地形の驚くべき複雑さ、面白さに興奮がつのってくる。 地図をじっくり見てると燃えませんか? とりわけこんな、先端が逆三角にすぼまって、右には日本海が、左には太平洋が一挙に視界に入り、別の陸…

池間苗さん

波多浜沿いにある民俗資料館、といっても普通のお宅の狭い一角を訪ねたら、館長の方が歓迎してくださり、とても親しげに与那国の話やご自分の話を聞かせてくださった。 今年で90だという池間苗さん。 そのうち久部良にできた老人ホームに行くのかしらとお…

沈める邦 (9.11に寄せて)

文字シリーズ

与那国島のことを地元の人たちは「どぅなんちま」と呼ぶ。 与那国ことばは、他の八重山方言や他の地域のことばのYがDに代わることが多いようだ。 泡盛の名も「どなん」。度数60度の「花酒」で美味。 度数30度の「与那国」、にごり焼酎「海波」。すべて美味。…