マルチニックの行き方

日本からマルチニックへ行くのにもっとも一般的なのは、パリまで行き、そこから直行便(現地まで8時間強)に乗るルートです。
早朝シャルル・ド・ゴール空港に着き、陸路国内線のオルリー空港まで移動して昼前〜午後発の便に乗る。
これが現地以外で一泊せずにたどり着ける唯一のケースです(復路にかんしても、パリ泊せずに日本へ帰れます)。
まだ空港の開かない4時過ぎにパリに着くため、何時間か空港内でうろうろせねばならず、体が結構きついのが難点です。
もちろん前日パリで一泊した後、オルリーから出発するということも可能です。
オルリーからはエール・フランスの他、Air Caraïbes、 Corseairの直行便が毎日何本か出ています。

マルチニックはフランス海外県のため、上のルートが一番効率よくできているのですが、やはりカリブ海アメリカなので、北アメリカ経由で行く方が便利なのではと調べてみました。
実際筆者は、ワシントン・ダレス空港からグアドループのポワン・タ・ピートル(その後船でマルチニック)へ行ったことがあり、パリからより若干近かったという印象があるのです(全部で6時間ぐらい?)。

カナダのモントリオールとマルチニックは文化的に交流が多いのだから、飛行機も多いのではないかと当たりをつけてみましたが、意外とそうではありませんでした。
モントリオールへは、日本から合衆国の各都市へ行くより数万円割高な上、マルチニックのフォール・ド・フランスへ着くまでも最低二か所は寄航しなければなりません(モントリオールからマルチニックへのチケット代も合衆国からより高い)。
アメリカン航空の運行表など調べていて、ニューヨーク経由が一番経済的かつ効率的なような気がしたのですが、HISで勧められたのはコンチネンタル航空で行くヒューストン、サン・フアン経由のルートでした。
このルートは行きはサン・フアン、帰りはヒューストンで一泊ずつしなければなりませんが、3月の時期で成田―フォール・ド・フランス往復が13万円台という安さです。
時間に余裕のある時、熱帯であるマルチニックと北半球の気候の差があまりない時にはいいと思います。

一方、自分で調べたアメリカ経由のベスト・ルートは、午前11時発の全日空便でニューヨークまで行き(朝着)、そこからアメリカン航空で(午後発)サン・フアンを経由しフォール・ド・フランス夜着、帰りはアメリカン航空でサン・フアンを経由しワシントンDC(夕方着、終点のNYまで乗り継ぐと夜遅く着になる)、ワシントンDCに一泊し、翌朝の全日空の便で成田へ戻るというものです。
これで15万円台の計算です。

個人的に私は、ヨーロッパへ向かうより、アメリカへ向かうほうが気持ちが明るくなるのです。
空港に降りた時のにおいが違う。
アメリカは都市もハワイもカリブも含めて共通するにおいがあり、ヨーロッパも都市を超えて共通するにおいがある気がし、ヨーロッパのそれを嫌いではないが、アメリカのにおいを嗅ぐとなぜかほっとします。
それからフランスは好きだが、パリというのが、気のおけない友達もいれば、地理感覚もそこそこあるにもかかわらず、なぜか苦手。
そう思うけれど、マルチニックにはやはりパリ経由が行きやすいというのが結論です。

値段はパリ経由のほうが若干高いです。
(パリ―フォール・ド・フランス便は上記エアラインのホームページ上で500ユーロぐらいのチケットを購入できる。日本の代理店で取ろうとすると3倍ぐらいの価格を言われます)
アメリカ経由は安いけれど、どこを経由するにしろ(上の例の他、ボストン、ダレス経由などもあります)マルチニックまで空路わずか30分のサン・フアンで何時間も費やさねばならず、1日では到底たどり着けないということがわかりました。
遥かなるわがサン・フアン(誰の曲だったか)も、時間があれば歩いてみたいとは思うのですが。