『考える人』特集「紀行文学を読もう」

風邪ひきの枕辺にあった一冊。
これだけいろいろ紹介されていると、旅の本のガイドブックとして楽しめる。
読んだことのあるものも、持っているけど読んでいないものも、知らなかったけど面白そうなものも。

世の中すでに面白い本が読みきれないほどたくさんあるのだから、もうわざわざ小説なんか書く必要ないのではないかと思ってしまうことが時々あるけど、そういえば紀行文学ってもっともっと欲しいものかもしれない。
私も紀行文学を読むと興奮するたち。

結局、旅の本なんて何を書いても面白いに決まっているのかと思えば、そういうわけでもない。
どういう目で景色を切り取るかは重要。

最近、自分がいいと思った旅の本を挙げれば、
有吉佐和子「西の果て、台湾が見える」『日本の島々、昔と今。』
中島敦「環礁」『山月記・李陵』
ギュスターヴ・フローベールブルターニュ紀行――野を越え、浜を越え』
柳田國男『海南小記』
など
(要は自分が行った・行く場所について書かれたものを読むと燃える。まだまだあるけど)

ヘロドトスを紀行文学の始まりと考えるのが最近の説なのですか。
何年か前に結構真剣に読んだことがあるが、そういえばあれは紀行だったかもしれぬ。
(「黒人の精液は黒い」と本当に書いてあるのか確かめるため読んだのだ)