2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

カブトムシ一家

新たにカブトムシのオス一匹、幼虫四匹を入手。オスをさっそくメス一匹居住のケースに移す。 メス(ゴキと命名)はアホと呼ぶにふさわしい性格で、天ぷら衣をつけたナスみたいに全身を土まみれにしてるかと思うと、伸び上がってカニみたいに手脚を振ったり、…

駆け込みで「プライスコレクション・若冲と江戸絵画展」に行く。 正直いって、話題になるまで伊藤若冲なんて知らなかったのだが、江戸時代にこんな大胆な空間の捉え方や題材の選び方をしている画家がいたのは驚きだった。 狩野派とかもそうだけれど、虎を見…

赤城カフェで山本のりこさんのボサノヴァ・コンサート。 数ヶ月前、偶然その素敵な歌声を聞いて心打たれたのだが、今日は正式のコンサートということで、たっぷり堪能させてもらうことができた。 基本的にはボサノヴァのスタンダード・ナンバー。私の大好き…

ソクーロフ『太陽』2004年

昭和天皇の描写といっても、多くは作り手の想像なのだし虚構なのだし、それを何ともいえないのだが。 イッセー尾形の「おかみ」は、確かに私の知っている昭和天皇とよく似ていた。表情や口の動かし方、しゃべり方。でもその多くは戦後、メディアに登場するよ…

母国語の幸せ

フランス語を書きあぐねて、ついに書き終わったら、とたんに気持ちが晴れる。こんな苦悩の経験のたび、母国語ってつくづく自由を謳歌できる安住の場だよなあと感じてしまう。こうした実感をもてるって実は幸せなことではないだろうか。 解放感のせいで、次な…

男の子パラダイス

ついにカブトムシの番いを入手したのだけれど、たった一日半でオスが逃走。 ちっこい虫籠に入れておいたら、自力で蓋を開けてしまい、ベランダの隅にメスだけうろついてるのを発見した。 カブトムシのオスは飛べるんだった。フランス語では「空飛ぶ鹿」、と…

子育てづくし

二度目に獲れたゴーヤを実家に持って行き、豆腐との炒め物にして食べる。収穫したもの以外でも、焼き鳥屋とかいろんなところで、ここのところ毎日ゴーヤばかり食べている。 この一週間は、姪をあやしたり、ものしり博士として甥2に世界のことを教えたり、甥…

ゴーヤ収穫

夏バテ。数行書いてはネット(インターネット)をチェックの駄目な一日。 今年最初のゴーヤを収穫する。市販のものと比べると半分ほどだが、去年より大きい。苦味が強かったので、ごま油で炒めて塩をパラパラ、しょうゆをぽっちり垂らして鰹節をまぶして食べ…

ゴーヤ収穫

留学の季節

フランス語を書き出すと、俄かに気鬱になる。 夏は留学する若者たちを見送る季節。いつの頃からかそういうことになってるなあ。そういう若者と話していると、彼らが異国での未知の体験に胸を膨らませながら、その体験を経た後の自分というのも想像しているの…

スターダンサーズ・バレエ団、ピーター・ライト版『くるみ割り人形』、新国立劇場

長年ファンである吉田都とフェデリコ・ボネッリ主演。吉田はシルヴィ・ギエム、アレッサンドラ・フェリと同世代だが、ギエムと違って純粋古典派、叙情的な可憐さが持ち味、とまるでタイプの異なるダンサーである。むしろフェリとはタイプが似ているものの、…

上野千鶴子『生き延びるための思想 ジェンダー平等の罠』岩波書店、2006年

女性も兵士となることが男女平等と考えるようなフェミニズムを本書ははっきり批判しているが、著者もまたそのように男並みを目指すラディカル・フェミニズムを標榜しているのだろうかと、私はある時期まで考えていた。今は著者の意図はそういうところにない…

吉本ばななと悪夢

アメリカ人作家を囲むやや私的な集まりで、吉本ばななさんにお会いする。日本の作家は一種の芸能人、との実感がこれまで強かったため(新人以外)、そのトップをゆくばななさんが存外に普通な感じなのは少し驚きだった。普通な感じ、というのは、意識的なイメ…