男の子パラダイス

   
ついにカブトムシの番いを入手したのだけれど、たった一日半でオスが逃走。
ちっこい虫籠に入れておいたら、自力で蓋を開けてしまい、ベランダの隅にメスだけうろついてるのを発見した。
カブトムシのオスは飛べるんだった。フランス語では「空飛ぶ鹿」、と思ったら、それはクワガタだった。カブトムシはなんていうんだっけ。
外に出たって、あるのは害虫消毒されたムクゲツツジと芝生だけ。クヌギなんかないから、生き延びられないだろう。一応マンションの一階に「お尋ね」の張り紙をして、日暮れ時に外灯付近を捜したけど見つからず。
今日はメス一匹のためにやや大きめの虫籠を買ってやったが、やっぱり男子のアイドル、カブトムシはオスだよねー。
カブトムシはクジラ同様、茄子に似ている。そして臭い。昼は土に潜っていたメス、夜になってやたらともがいている。羽を広げているところを見ると、メスも飛べるんだな。土が渇き気味だったので、スプレーで水を噴射してやる。
エサは昆虫ゼリーをあげてるけど、生ものではバナナならよいそうです。スイカや胡瓜はお腹を壊して死んじゃうからだめ、というのは身近にいる虫取り名人の教え。
数日前、東武線・ふじみ野駅前の花屋で、ようやく見つけたウツボカズラ(ネペンテス)の三代目を買う。揺れるゴーヤとウツボカズラとが重なり合って、なんか男性器みたい。延びすぎたバナナ、ゴムの木、パパイヤが荒々しく、カブトムシ(メスだけど)もいて、ひどくマッチョなベランダとなっている。
昨日は実家の居間のドアが湿気で膨張してしまい、開けるのが難儀になったので、下の部分を紙やすりで削って修理した。網戸はゴムの部分が取れてしまい、すぐに外れる。30年を経た年寄り居住の家は傷みが多く、維持が大変。庭は春には野生のスミレがはびこっていたのがなかなか風情があったが、甥たちによる徹底的な草取りできれいになっていた。