LKPについて

この語での検索が増えているので書いておく。
今回グアドループでのストライキで中心的役割を果たしているLKPとは、Liyannaj Kont Pwofitasyonの略。
クレオール語で、Mouvement contre l'exploitation outrancièreなどと仏訳されているが、「搾取に対抗する連帯」と和訳できようか(仏語だと「運動」となっているが「連帯」だと思います)。
古くからある団体ではなく、2008年12月、グアドループでの石油価格高騰に乗じて結成された。
現在、グアドループ労働組合、文化的な団体など50ほどをまとめる役割を果たし、2009年1月20日に始まったストライキの主導役をにない、企業代表側や県と交渉を続けている。
スポークスマンのエリ・ドモタElie Domota(1963−)[でも2月19日付フィガロでは「42歳」]は最大の労組のひとつ、UGTG(グアドループ労働者同盟)の書記長でもある。
彼らの企業側への要求は物価、雇用、教育、生産(農業・漁業)の権利など10分野146項目に渡り、そのうち「最低賃金の200ユーロアップ」が交渉難航の最大の論点となっている。

LKPのスローガンはLa Gwadloup sé tan nou. La Gwadloup sé pa ta yo. Yo péké fé sa yo vlè adan péyi an nou!
つまり、「グアドループはわれわれのもの。グアドループは彼らのものではない。われわれの場所を彼らの好きにはさせない」。

以上ウィキペディア仏語版を参考にした。
この団体の問題点として、ストライキ続行のため店舗閉鎖を強要するなどの行為が見られるとある。
このウィキの項目は、全体にわりあいニュートラルな説明だと思う。

「つまりあなたは独立をしたいのではないか」と「フィガロ」のインタビューで挑発され、「私個人の意見は今関係ない。LKPとしての交渉をしているのだ」とドモタは答えていた。
彼のヴィジョン全体は読めないが、彼自身は独立派。
バ・ド・フォール生まれ、大工の父、家政婦の母をもち、リモージュに留学、経営学修士号を取り、博士課程で都市学を学んだ。

フランス時間19日午後(日本の夜中)、サルコジ大統領がグアドループの措置について言及する予定。