ヌーヴェル・オプセルヴァトゥールのサイトによれば、フランスのシラク大統領は奴隷末裔のための記念日導入に否定的でない考えを明らかにした。奴隷制という反人道的な過去を忘れないため5月10日を記念日にするという案は、「奴隷制を記憶する会」によりかねてから出されていたが、シラク大統領は数週間内にも会の団長である旧植民地グアドループの作家マリーズ・コンデと面会する予定。
グアドループといえば、アメリカ人の友人から昨日CDが送られてきた。「あなたの好きなグアドループの音楽を贈ります」とあったので、てっきりグウォカとかその手の民族音楽だと思ったのだけれど、聴いてみたらモーツァルトばりの室内楽なのでびっくり。
グアドループに生まれた白人と黒人奴隷のミュラートル(ムラート)、シュバリエ・ド・サン・ジョルジュ(またの名ジョゼフ・ブーローニュ)の作曲による。1748年頃に生まれて、パリに渡ったらしく、時代的にもモーツァルトとほとんど同じだ。ジャケットにあるベルサイユ宮廷風のかつらと衣装を着けた黒人の肖像画が作曲者らしい。