現代詩手帖4月号 追悼特集エドゥアール・グリッサン――〈全-世界〉の方へ

エドゥアール・グリッサンが亡くなって2ヵ月近く経った。
死去後に出された中身の濃い追悼記事の数々に目をとおしていて、これらをまとめて訳したら日本であまり知られていない作家の像と思想が理解されやすいのではないか、これから作家を知るいい機会となるのではないかと思いついた企画。
思いのほか、さまざまな方の協力を得て、広がりのある特集となった。
活字になる前に読んだものながら、充実した論考が揃っています。
norah自身はラファエル・コンフィアンの追悼文を訳しています。
追悼文なのに批判的だったりするところがいかにもコンフィアンらしく、グリッサンとコンフィアンの違いなども「なるほど!」と納得できる、興味深い文章です。

同時掲載の特集として、「第2回 鮎川信夫賞」と「フランス現代詩最前線」という充実した号。
上の特集の宣伝をしたけれど、今の自分は論考のようなものはどうも読めなくて(実は小説などもうわの空で)、この雑誌が届いてとりあえず読めたのは、朝吹亮二の詩「さびるのためのオード」(『まばゆいばかりの』より)と関口涼子編「フランス現代詩を読むために」の詩人たちの言葉の抜粋だけだが、よかったです。

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