エドワード・カマウ・ブラスウェイト

ある本を読んでいたら、前からどこからの引用なのかと疑問に思っていたフレーズ、「統一は海底にある」The unity is submarineを偶然に見つけた!
エドゥアール・グリッサンがブラスウェイトの言葉として何度も何度も使い、さらに多くの人に孫引きされ、シンプルだけど無限にイメージが広がってすばらしいと思っていた言葉だ。
出典は以下の通り。

Edward Brathwaite, Contradictory Omens : Cultural Diversity and Integration in the Caribbean, Savacou Publications, Mona, 1974

エドワード・カマウ・ブラスウェイト(1930−)は、1970年代、グリッサンらフランス語圏の文学者に先んじてクレオリゼーションを提唱していたバルバドス出身の詩人・思想家。
『島々』Islandsに代表される詩人としての活動の他、「カリブ芸術家運動(CAM)」創設者のひとりで、機関誌Savacouを出版。

「カマウ」Kamauの名は元からある名ではなく、後年ケニアを訪れた際、グギ・ワ・ジオンゴのお祖母さんから与えられたという。

私の知るかぎり、なぜかこの作家は日本語にはまったく翻訳されていない。
上記の恐ろしいタイトルの本もとても重要に思えるが、日本にある全大学図書館あわせてもたった一冊しか所蔵されていない。