ローズマリー、シュヴリエ教授講演

早稲田の古書街の中ほど、ローズマリーらしきものが激しく群生しているビルがある。
前から気になっていたけど、ちぎってみたらやっぱりローズマリー
茎を3本ほど失敬する。
こっそりささっと済まそうと思うも頑丈でちぎりにくく、それにこんな松脂みたいな脂がつくとは知らなかった。
リュックに入れて古本探しを続けながら、独特の強烈な香りにくらくらになる。
古本5冊に挟まれていたのに、持ち帰ってもまるで元気。
ローズマリーには抗菌や鎮痛の効能があるらしい。
豚肉、鶏肉、じゃがいもにもよく合う。
さっそくコップに挿して、水栽培で育てるつもり。
カンボワ道は続く。

本当は古本巡りは通りの片側ずつしかしてはいけない決まりなのに、何かと焦っていたため、今日は二度も横断歩道を渡ってしまった。

ソルボンヌ大でアフリカ・カリブ文学を教えるシュヴリエ教授の講演。
話の流れは土曜日と同じだったものの、具体的なテキストに沿った話だったのでより充実していた。
紹介されたのはギヨーム・オヨノ・ムビア、シェイキ・アマドゥー・カネ、ビラゴ・ディオップ、マリアマ・バー、ティエルノ・モネネンボ、そしてアマドゥー・クルマなど。
アマドゥー・クルマの『独立の太陽』(未訳)、面白そうだ。

講演の後、アフリカでの教師時代について、フランス政府から現地に派遣された立場でつい感じてしまった良心の咎めについてなど、ワインを飲みながら直接話をうかがえたのはよかった。

ひとりでいたフランス人女性に声をかけられた。
ギリシア語・ラテン語の教師をしていて初めて日本に来た、とか。
何でわざわざこの講演へ?と思ってよくよく聞いてみて、ようやくシュヴリエさんのお連れ合いとわかった。
何だか好ましい物腰だと思う。
日米首脳会談のため公人として訪米しながら、ホワイトハウスに自分の友達を連れ込もうとゴネて顰蹙を買ったアッキーこと安倍昭恵夫人に爪のアカでも飲んでほしいものだ。

家族の上司(部長クラス)夫人がこう言い放つのを聞いたことがある。
「うちの会社はお給料安くてごめんなさいねー」
お前はオーナー社長夫人か!?
他社の社員に営業かけてる妻というのも。
「連れ合いという名の奥さんって多い」というのは友人の名言。
「連れ合い」などと今風の呼称を使いつつも、上の夫人たちと同じスタンスの人々のこと。