フランスで第一回目の「奴隷制を記憶する日」。リュクサンブール公園で展示があるらしいが、メディアの扱いは地味(『ヤフー・フランス』にはあるが、今日付けの『ル・モンド』には記事がない)。
海外県ギアナ選出・クリスティアーヌ・トビラ議員発案による通称「トビラ法」において、2001年5月10日、「奴隷制は人道に反する罪」であることが初めて公式に確認された。その歴史的な日付が記念日として選ばれている。
このトビラ法の条項(「学校の授業などでこの事実を扱うべし」)に対し与党UMPの一部議員は、ごく最近削られた別の法での「フランスは植民地にいいこともした」の条項とバーターで削除することを要求。一方、一部歴史家たちは別の観点から、すなわち「法律は学校教育などに介入すべきでない」との観点から削除すべきとしている。
アフリカからカリブ海に連行された黒人奴隷はトータルで1500万から5000万と言われている(ジャン・メイエールと、シャモワゾー・コンフィアンの記述の誤差)。
そう説明すると「えー、ひっどーい」。
でも続けて「だったら日本が朝鮮半島でしたことなんか大したことないのにね。だって強制じゃなくてバイト感覚で来た人だっているんでしょ」と近頃の若者は言う。
そうじゃなくて……。
今や常識の、この短絡的な思考法、というか物言いを切り返すのは厄介だ。