「なでしこ」の新定義

やまとなでしこ[大和撫子]
山猿のように駆けまわり、爆発的に力を増幅させてゆく日本女性のたとえ


というふうに、国語辞典はそろそろ新しい語義をつけ加えたほうがよい。

「最後まであきらめない」という表現が一様にされ讃えられていたけれど、あきらめないのももちろん、個々人がもともと持つ力の総計を超えた思いもかけない力を総合的に生み出していくのがこのチームの魅力だと思う。
そしてやはり、澤穂希のリードする能力、デザイン力はすばらしい。

しかし延長戦後半の、宮間のパスからの澤の神業的ゴール、すごかったー。
ゴールに対してあさってのほうを向きながら、一瞬右脚をひねっただけで決めたシュート。
何度自分でシミュレーションしてみても、わけがわからない。

二日にわたるしゃべりっぱなしの集中講義の勢いのまま、夜明けに観戦、仮眠の後、次の授業のため「全‐世界」のコンセプトを自分が納得いく言葉で説明しようとあれこれ考え続けるが、同時にサッカーのことで頭がいっぱいで、サッカーの比喩でしか考えられない。
いろいろなことで興奮しすぎてウツっぽくなる。