ろうそくの炎がささやく言葉(表参道・タウンデザインカフェ)

昨夜は、朗読会「ろうそくの炎がささやく言葉」へ。
東日本大震災後の緊急企画ということで、この8月、同タイトルのアンソロジー勁草書房から刊行されるに先がけてのイヴェントである。

小さいカフェにろうそくの炎だけがゆらめく薄暗い空間で、次々声に出される言葉の数々。
どの作家、詩人の文章も気合いじゅうぶんで質が高い。
エミリー・ディキンスンの闇についての詩の翻訳は、まさにあの空間にぴったりだった。
震災や原発事故後、すでに多くの言葉が言い尽くされた気がするが、昨日聞いたのは、沈黙を超え、それぞれ個人の中からしか出てこない言葉。
当事者とそうでない者の垣根をはらうのが文学、というのは私もまったくそう思う。
いいイヴェントだった。