カダフィ大佐

物心ついた頃から知る最後の独裁者失脚の時が近づいている。
私の時事的なものへの目覚めは早かったから、相当に昔から知っている有名人である。
自分にとって、キムジョンイルはもちろん、ムバラクなどは全然最近の人だった。
あの頃、カダフィ大佐(あの頃も「大佐」)は20代だったのだな。
今は扮装したたけしをも思わせるが、往時は白い軍服など着て、わりとかっこよかった気がする。
とはいえ、私は革命家への憧れなどまったくない。

なぜ成功した革命家は、革命の成功と人民を弾圧することの矛盾を感じることができないのか。
私の意志を私たちの意志に置き換え、切り分けられなくなってしまうからか。
…などと真面目に考える必要がないほど、カダフィは最初からヘンな人だけれど。

それにしても、この人がいなくなったら、子供時代から続いていた時代がひとつ終わる気がする。