ベビドックがどのツラ下げて!?

20世紀後半のハイチにおいて、父を継いで二代にわたり独裁政治を続けた後、フランスに亡命していた「ベビー・ドック」こと、ジャン=クロード・デュバリエ元大統領が25年ぶりにハイチの土を踏んだ。
秘密警察トントン・マクートを指揮し、反乱分子どころか手当たり次第に市民を殺した残虐さが語り継がれているというのに、帰国の弁がふるっていて「Je suis venu pour aider」(助けにきました)。
なぜ今帰国に踏み切ったのか、意図がわからず、困惑が広がっている。
帰国すれば、本来なら市民殺戮のかどで裁判所に出廷するのは必至のはず。
混乱しきった祖国では免れられると踏んだのか。
今こそカリスマの腕の見せどころと思っているのか。
国民の半分ほどはかつての圧政を知らないから、歓迎される可能性もありだとの見方もある。
平均寿命が短く、識字率が低い国民というのは、こういう為政者にとってはやはり便利だ。

現在、山の手地区ペティオンヴィルのオテル・カリベに籠ったままだという。
いちおう帰りの航空券はもっているらしいが、今後の予定は未定とのこと。
政府要人との接触はいっさいないとしているものの、じつはプレヴァル前大統領がかんでいるのではないかとの憶測もある。
ソースはFrance24。

ところでハイチの大統領といえば、先日の選挙で不正があったとされ、頓挫したままだ。
その時三位になり、声高に不正をうったえていたミシェル・マーテリーという歌手がいて、知らない名前だなと思っていたが、スウィート・ミッキーのことだった。
ワイクリフ・ジョンの「ウェルカム・トゥ・ハイチ・クレオール101」に参加している人。
楽しいアルバムでお勧めだ。

ウェルカム・トゥ・ハイチ:クレオール101

ウェルカム・トゥ・ハイチ:クレオール101