岩々山脈

訳読をあてた学生がまったく思いがけず「ロッキー山脈では…」と始めるので、ブルターニュの話なのにどっからロッキー山脈!?と思わず噴き出すと、何人もの学生が「だって辞書にそう書いてある」と口々にいう。
Rocheuses...ほんとだ、「ロッキー山脈」。

たとえば「ホワイトハウス」を「メゾン・ブランシュ」と呼び変えるとか、しばしばフランス人が勝手に外国語を自分の言葉に訳していうのは知っていたが、「ロッキー山脈」までとは考えたことがなかった。
そうか、「岩が多い」「岩でごつごつしている」から「ロッキー」山脈なんだ、とここで初めて意味なし固有名詞の意味を知る。

そんなことをいえば、日本人だって「紺碧海岸」とか「象牙海岸」などといっているか。最近の人はあまりいわないけれど。

例題を黒板に書くために前に出てきた学生8人中、8人がブーツ、うち7人がショートブーツ、うち6人がヒールのないショートブーツだった。
やはりヒールなしでころんとしたシルエットの、時にボア付きのショートブーツがインなのだな。
とてもかわいいので採り入れたく思う。