ジミーちゃんとティンガティンガ

NHKハイビジョンでジミー大西タンザニアティンガティンガ・アートを学ぶという番組を見る。
久しぶりにジミーちゃんの絵を見たけれど、相変わらず楽しい。
お笑い芸人の中でももう致命的にアホといってよかったジミーが絵の才能をあらわしたのは、20年近く前のテレビ番組の中でのこと。
(若い方々は「お前もがんばれよ!」などのギャグを知っているのだろうか?)
その時ジミーはバルセロナを訪ね、初めて見るガウディに触発されてとんでもない絵を描き出したのだった。
私も見ていて驚いたが、同じ番組をたまたま岡本太郎も見ていて、突然ジミーに手紙を書き送った。
才能はあるが、紙よりもっとはみ出せと。
以来ジミーの頭にはずっとその言葉があるという。

ティンガティンガ・アートは色が鮮やかできれいだが、やや観光対応で定型っぽいところがある。
同じアトリエで同じ技法を用いながらジミーが描いたキリンの化身みたいな絵のほうがよかった。
だが下描きもなく思わぬ工程でデフォルメした動物を描いてゆくティンガティンガの師匠の技法も面白いと感じた。
これはどういう違いなんだろう?
頭の中にとらえている動物の姿の違いだろうか。
ジミーがじつは緻密な下描きの後に作品を作ってゆくのも意外だった。