加藤和彦さん死去

加藤和彦さんが軽井沢のホテルで自殺、62歳。
解散してしばらく経ってからだが、高校時代、元祖のサディスティック・ミカ・バンドが大好きだった。
たぶんYMOの流れで聴いていたのだろう。
特にアルバム『黒船』を好んでいた。

その頃はあまりつなげて考えていなかったけれど、遡れば人生最初に触れた流行歌は「帰ってきたヨッパライ」である。
あの人間離れした歌声を最初は面白がりながら、歌詞をよく聴けば死者による歌なのだと気づかされ、そう考えると歌声もこの世のものではないからああなのだと思いいたり、面白さが恐怖に変わった。
ウルトラQ」とともに、幼少時代の「不気味なるもの」のひとつだ。

安井かずみと組んで竹内まりやに提供した「不思議なピーチパイ」の世界(日々盗みたいと思っていた資生堂のポスターまで含めて)も印象深い。
今思い返すと、1980年頃の日本の音楽シーンというのは、独特の色合いをもった豊かなものに感じられる。