鳩山内閣

選挙当日不在だったし、自民対民主の流れにあまり興味を持てずにいたため、さまざまな事情に疎いままでいたのだが、この3週間ぐらいの新聞を数日かけて一気読みし、ようやく追いつく。

フランスでは3日ぐらいテレビも新聞も日本大特集で、「革命」だ「大激震」だ「日本のケネディ」だ「女たちの大躍進」だと騒いでいたが、それほど大げさなものでもないだろう、表面的だなと感想をもち、サントラル・ゴーシュのゴーシュの部分しか耳に残っていない一般の人々にも「日本は左翼政権になるんでしょ!?」と声をかけられるのを修正したりしていた。
それは民主党という政党が、政党というには向いている方向が違いすぎる人々が集まった評価のしにくい集団だから。
でも実際、福島瑞穂長妻昭が閣僚になるのだから、やはりこれは大きな変化に違いないと考えを改める。

子ども手当てや高速無料化などの政策を見るかぎり、すでに今から破綻が予想できるものの、仮にそうであってもこれを機会に自民党では実現しえないもろもろをやりのけてしまえばいいと思う。
まず期待したいのが、長妻厚労相主導での派遣労働法の大幅見直し。
靖国以外の追悼施設も実現してしまったらいい。

組閣内容で一番ウケたのが、亀井静香郵政大臣就任。
個人的には以前の郵便局制度には批判的だったが、かつては演説で「小泉さんの逆をやればいい」というダメダメなワンフレーズをいいながら浮きあがれないでいたこの人があろうことか返り咲き、今日また「小泉色を払拭する」などといっているのが面白く、どうなることか興味津々である。
警察官僚出身でずっと自民党だったのに死刑反対、共同体主義、弱者保護。
わけのわからない政治家だなあと思うが、わりとフランス社会党っぽいソリダリテの精神に近いのかもしれない。
小泉元首相はさぞギリギリしていることだろう。

岡田克也外相というのにも関心。
民主党の中では政治的スタンスはもちろん、総合的に一番気に入っているというか、密かにかっこいいと思っていた政治家だが、「アエラ」の見出しによれば、男性には理解できない魅力ながら「あのまじめさがたまらない」と思う女子は多いらしく、通好みだと思っていたのに所詮自分もアエラ女かとがっくりくる。