与那国に陸上自衛隊配備か

「検討に値する」 自衛隊与那国配備で浜田防衛相(2009年7月6日付・琉球新報
【東京】自衛隊与那国島配備に積極姿勢をみせている浜田靖一防衛相は6日午前の閣議後会見で「南西諸島の防衛は重要。現在の防衛大綱にも島嶼防衛を盛り込んでおり、防衛、災害の観点からも地域からの要望もある。自衛隊の配置は検討に値する」と述べた。
 浜田防衛相は6月30日、自衛隊配備を求める外間守吉与那国町長に要請に対し、「日本の西端の国境の島であり、国防上重要な島だ」などと積極姿勢を示している。


昨日・今日と浜田防衛相は与那国を視察。7月8日付の同紙の記事として、大臣到着に合わせ、自衛隊誘致に反対する住民がプラカードを掲げ、抗議をおこなったとある。
もはやそこは沖縄でさえない交流の島・与那国に陸自配備とは、単純にショックである。
昨年9月20日付の同紙を見ると、「自衛隊誘致を決議 与那国町議会」と題した記事がある。
それによれば、与那国町議会(崎原孫吉議長)は19日の定例議会で、自衛隊誘致に関する要請決議を賛成4、反対1の賛成多数で可決した。賛成票を投じたひとり、糸数町議は「『国境の島』として中台間の緊張や中国国内の格差拡大などで難民が押し寄せることも考えられ、警察官2人しかいない中では心配がある」とし、一方、反対した小嶺博泉町議は「地方の元気再生事業をスタートさせたところなのに、国に依存という形を取るのは自立心をそぐ。住民の中には署名活動を知らなかった人もいる。署名が町民の総意とはいえない」と説明。
じっさい、今年からは姉妹都市である台湾の花蓮と行き来するチャーター便が就航し、独自の都市間交流が(戦前の船での交流がとだえて以来)久しぶりに復活したところだったはずだ。
その反面、台湾や韓国など諸外国にあれほど近い場所でありながら、島を守る武器が二か所ある駐在所の警官がもつ銃、計二丁というのもすごい話で(個人的にはあっぱれだと思ってしまうが)、不安に思う人々がいるのも無理からぬことではある。
好きで時々見ている与那国の宿のサイトがどうなっているか気になって見てみると、相変わらずカジキ釣り大会の話題一色だった。
不穏な状況だが、しばらく様子を見守りたい。