ブラキャミ・ハルキ

(この初夏の大流行を一言で表してみました)
(ついでに「太宰治」でも何かできないかなと思ったけど、思いつきませんでした)

ところで内田樹先生によれば、村上春樹が人の心をつかむのは「料理とお掃除」が書き込まれているからだという。
私は近年(90年代以降)、村上春樹に食指を動かされたことがないので、本当のところはどうなのか判断できない。
もっと以前に読んだ印象でいうと、羊とかピンボールとか、あまり日常的な要素の多い感じではなかった気がするけれど。
だが内田先生の話では、普通に生きている人なら誰でも日々くり返すシシュフォス的な業務である料理と掃除という重要なことが書かれているから村上春樹は魅力的なのだそうだ(そういう意味のことをいっていた)。

村上春樹は知らないが、シモーヌ・シュヴァルツ=バルトになら、まさに当てはまる批評だと思う。
シモーヌの小説は、家政学という意味でのエコノミー小説だと感じる。
『奇跡のテリュメ』など読んでいると、まあたらしい雑巾で拭き掃除がしたくなる。

理念志向の小説が多い中、リネン(linen)志向の小説。

理念よりリネンが大事と思いたい。

(言ってみたかっただけです)
(理念も結構好きなんです)