グルメ情報

グルメ情報とか、あまり書くつもりはないんですが。
よしもとばななさんが「さほど美味しくない居酒屋にはパワーをうばわれる」と書かれていたのを読んで、ちょうどツボに来たので。
自力で行ける価格帯の神楽坂のフレンチでは一番目か二番目に美味しいと思ってた店に行ったら、スズキとパプリカのカルパッチョは塩の味が全然しなくて塩をもらう(猫だったら喜びそう)、ローストビーフも味がしないから塩を振る、友人も振る、鱈のポワレを頼んだ別の友人も振る、付け合わせのにんじんと蕪は素人目にも生とわかり、ナイフで切れずに皿から飛ぶ!
ちょっと指摘したら、テーブル係のお兄さんにとても丁重に謝られたけれど、お兄さんのせいではなく料理人のせいでしょう。
ここはフランス人シェフがいるのが売り。
厨房にいた三人ぐらい全員フランス人(たぶん)だったな。
こんな粗末な料理を出すなんて、二宮和也黒木メイサがデートする場面のロケに使われてからいい気になってるんじゃないか?
それとも客が押しかけて、さばき切れなくなってるのか?
あるいはその両方か?
料理人はこっちを見ながらのうのうとしてて最低と思ったけど、それ以上言わなかったのは唯一の日本人だからってひとり謝ってるお兄さんが気の毒だったから(こっちは一応フランス語を教えている人間三人であったが)。
こうやって日本人をナメきった仕事をして稼ぐシェフとかギャルソンとか朝青龍とか、許せんな。
喧嘩をするのは構わないが、ナメるのは許せん。
きっとナメられるような客とか多いんだろうけど、だからってつけ込んでくれると右翼が増えてしまうではないか。

ここには当分行かないつもりだが、一方私がひそかに評価してるのが赤城神社となりのイタリアン、ラ・レッテラ。
スタッフは若く、料理人もタバコすぱすぱ吸って、その辺にいる若い兄ちゃんっていう感じ。
表のメニューの出し方いいかげん、店内に流れるロックも雰囲気と合ってない。
サービスがいいわけじゃなくて、そう書かれていたこともある。
何しろ「本日のペンネ」を頼んだら「本日のペンネでございます」と持ってきて、スパゲティなんだから。
いまどき、一般人でもペンネが料理名じゃなくてパスタのかたちを表すって知ってるよねー。
でもその「本日のペンネ」という名のスパゲティがとても美味しい。
凝っているというより、何か料理に勢いがある。これ重要。
再度訪れたときもそう思った。
単純なグリーン・サラダのドレッシングも美味しい。
サービスも、慇懃無礼で気がきかない近くの某店とは違い、単に粗忽なのである。
こういうのはご愛嬌で許せる。

もうひとつツボに来たこと。
カブト虫をひとしきり見た後、近いところで起きた出版トラブルの経緯について話していた友人がポソっと「男の子たちってまったくカブト虫みたいだよねー」。
そんな、つねづね私が心の中で思っていることを!
もうひとりも激しく同意。
地位ができると、イモムシから成虫ぐらい変化する人が多いところもね。