手作り画板

集中できず、仕事の生産性がどうにも悪い。
寝てつらく、椅子に座ってつらく、ソファに座ってもっとつらく、明け方から一日うろうろ歩いているか、つっ立ってるか。
家にいるのに、立ち仕事をしてるみたいに疲れる。
座っているとき腕はどこにも触れてないのに、やっぱりどこか神経がブロックされるんだなあ。
座って作業すると、一秒で腕が痛くなる。
ふと、画板を買えばいいと思った。
たしか大江健三郎が、家では首から画板を吊って、手書きで書きものをしてるっていってたし。
でも御茶ノ水高田馬場の画材屋まで出かける気力も湧かないしなーと思っていたが、見回せばいろいろ材料があるではないか。
手ごろな大きさの段ボールとか、ゴーヤのネットに使った麻紐の残りとか。
伊達に持っている刺繍針で長方形の段ボールの四隅に穴を開け、斜めに紐を通して、ついでにコラージュなどもして、お手製の画板のできあがり。
私はこういう貧乏くさいものをチャチャッとお洒落に作るのが天才的にうまい。
お手製画板をさっそく首からかけ、両面テープで本の背を留めて、左右の窓から台風かぜの吹き込む場所につっ立って読書。
結構いい感じではかどる。
しかし画板を買って読書用に使うのではなく、最初から読書用のグッズを作ったわけだから、画板ていわないか。

ヒューガルデンの瓶ビールがどうしても飲みたくて、勇気を出して栓抜きで開ける。
少しばかり痛みはあったが、耐えられる程度だった。
この前は栓抜きなんかとても怖くて、缶ビールで妥協した。
朝スイカを切った時、前ほどは響かなかったから、これは行けると思ったのだ。
少しは快方に向かってるのだと思いたい。