公的・私的に、失敗ばかりをくり返した一週間だった。
大きなショックにずきんとする悲しみ、きわめつけに財布を落とすが無事見つかる。
これで打ち止めとしたい。
週末の研究会では、今月急逝された会員・村山敏勝さんに黙祷を捧げた。
他の人もそうだと思うけれど、同世代の方の病死はショックが大きい。
折しも今度あるゼミで、村山さんが訳されたばかりのサイード『人文学と批評の使命』を読むことになっている。
ここ数日は体調が悪すぎて血が滞り、起き上がれず。
もうあらゆる方面への罪悪感が激しいので、布団をかぶったまま文献を読み続ける。
ミシェル・ラクロジル(Michele Lacrosil)の『サポティーユ』Sapotille(1960)に続き、ミリアム・ワルネル・ヴィエラ(Myriam Warner-Vieyra)の『ジュルターヌ』Juletane(1982)を読み終える。
どちらもグアドループ出身の女性作家で、日記文学
前者はカトリックの寄宿学校で教育を受けた主人公が、第二次大戦に黒人兵として従軍し、傷を負った夫からDVを受け、離婚してフランスに渡るという話。
後者はパリで出会った黒人男性と結婚したアンティユ女性が、アフリカの彼の故郷へ渡ったところ、第二夫人だったことを知りショックを受け、ポリガミーのただ中で徐々に正気を失ってゆく話。
かわいがっていたはずの第一夫人の三人の子に、自分でも意識のないまま毒を盛り、第三夫人に煮立てた油をぶちまける。第一夫人は身投げ、夫は傷心により事故死。故郷の島の死者の日を夢に見ながら、彼女自身も生きることを放棄し、精神病院で亡くなる。
当たり前だが、布団の中でよけいに暗くなる。
雨風でゴーヤのネットが倒れかけたのでついに撤収。
それでもさらに二個収穫した。たくましい。