大学校舎からの道を聞いてきた人に教えてあげながら一緒に歩いて話してたら、ネット上だけで知り合いの人だった。へー、そんなことってあるんだ。
授業準備のため、ル・クレジオの短編「モンド」を読んだらすごくいい。実は映画しか見たことがなかったのだ。
南仏の金色の空気や胡椒や月桂樹やすいかずらの匂いもいいけれど、防波堤の磨り減ったセメントに話しかけるところや船に話しかけるところ、星同士が私たちにはわからない言語で話をしているのだというところがいい。傷つきやすい若者の傷ではなく、傷つきはてた大人の傷を背後に感じる小説だ。
ル・クレジオのナイーヴさってずっと近づきがたかったんだけど、最近共感する星回りになってきた気がする。
今どきはジャルダン・クレオールの手入れの時期。植物が巨大化しているので、結構手間がかかる。
この夏で私の胸の高さぐらいになったパパイヤを、身の丈にあった鉢に植え替える。空いた鉢に、マダガスカルジャスミンの土を全面的に替えてから植える。すぐに葉が黄色くなってしまうので、改善のための試行錯誤として。ポトスを株分けする。これで4鉢目。
バナナも植え替えてあげたいけれど、これ以上大きくするとベランダの天井に届いてしまうのではという恐れ。
ゴムの木は葉っぱがクレーター状になってしまう病気にかかっているらしいので、これも近日中に土を替えたい。次々黄色の花を咲かせるハイビスカスも大鉢に植え替える必要性。
最近覚えたテク(というほどのものじゃないけど)は、土だけはどんどんいいものに替えてやること。私は人にも植物にも過保護気味なので、水や肥料では失敗しがちだけれど、何度も植え替えた土とかその辺の公園からとってきた土など使わず、そこそこ養分があって清潔なものにするだけで大抵うまく育つような気がしている。いい土といったって、大袋で600円ぐらいの普通の培養土。
ゴーヤはたぶん最後の一本を収穫した。9月以降は低気温から身を守るためなのかトゲトゲが硬くなり、夏場より味も落ちた気がする。
この季節、シルクのパジャマが暖かい。シルクは暖かいとかいわれて本物の冬になって着るとひやっとして飛び上がり、嘘じゃんかよと思うのが常だが、とろんとした厚めの絹は今ぐらいはほんとに暖かくって、肌が守られている気がする。手洗いがやや面倒くさいけど。
外ではカンペールのロングブーツに膝丈スカートが基本の今シーズン、ここでも生成りのシルク・シャンタンのスカートが出番となる。人類の知恵として、秋には絹を着たほうがよい。
ほんとはお洒落なんてできなくていいから、Tシャツでいられる気候が一番好きなんだけどね。