コロキアムの準備として、ジャック・コルザニの6巻本『アンティユ・ギュイアンヌ文学史』を細かく読んでいる。焼け石に水というか、もう全方面において完全にヤキが回っていて何もかも間に合わない。
昨日のル・クレジオ講演では、すぐ目の前にC氏が座っていたので、どさくさに紛れて先日のフランス語レジュメに関する愚痴をいうと、再度目を通してあげようといってくれた。感謝のあまり神々しく見える。「セカンド・オピニオン」を約束され、とりあえず心の安寧を得る。
ところで昨日のコーディネーターでもあった宮地尚子さんの『トラウマの医療人類学』は、ほんとに面白かった。読み終わっても、医療人類学というのがどんな分野なのか、よくわからないのだけど。医療には本来「もてなし」の要素、「待つ」時間が必要だということ、手垢のついた意味でなく、病む主体から見つめ返す「癒し」、弱者の戦略、病人のしたたかさ、クレオールとしての家族……などなど、共感することばかりだ。
レセプションのとき、一応面識のある著者にご挨拶だけはしたが、何しろ主催者なので本の話はできなかった。以前お会いした折り、論文の内容を聞かれたのに、何かぼんやりしていて全然まともなことが答えられなかったから、きっとすごいアホだと思われているな。まあそれは全然構わないんだけど…。
最近ますますこのブログが知人に見つかってる感じ。そうなるとやっぱり書くときの自由さが多少減るような気がする。何を書いても誰かに見張られているような気がするのは、実生活でも感じていること。
数日前、ウツボカズラがついに枯れた。やはり今年も冬が越せず。花屋さんがいってたとおり、維持がむずかしい植物だ。春以降、たぶんまた新しい鉢を買う。