酢豚

この前、国立の中華料理屋で食べたシンプルにして豪快な黒酢の酢豚が感動的に美味しかったので、作ろうと思い立ったが、酢豚の基本的な作り方を知らないことに気がついた。こんな時パソコンが壊れていると、ぱぱっとネット検索できずに不便。金井美恵子の『待つこと、忘れること?』にも美味しそうな酢豚のレシピがあった気がしたので、雪崩寸前の本の山の一番下から大変苦労して取り出す。が、うちの酢豚は玉ねぎと豚だけのシンプルなものだったという記述だけで、レシピは書かれていない。仕方がないので自己流で作ってみたら、とっても美味しくできたので書きとめておく。
・豚ロースの塊400グラムぐらいを、ひとくち大ではなくふたくち大ぐらいに切る。塩・しょうゆ・酒(あれば紹興酒)で軽く下味をつけ、片栗粉をまぶす。
・豚をあまり高温でない油でじっくり揚げ、大ぶりに切ったじゃがいもも揚げ、ベタッとならないよう最後は強火で二度揚げ。でも完全に火を通して肉が硬くなってはいけない。
・フライパンの油を熱し、生姜の薄切りを入れて香りを出す。大きめの短冊切りの玉ねぎをたっぷり入れ、シャキシャキ感が残るようにさっと炒める。
・砂糖を大匙1、しょうゆを大匙2、黒酢は大匙5から6、塩をひとつまみ。そして揚げたての豚、じゃがいもをさくっと絡ませる。仕上げに黒胡椒を擂る。
国立の店では大ぶりに切ったヤーコン(たぶん)も入っていた。酢豚というと、竹の子や椎茸、人参、パイナップルなんかも入れたい気持ちになるだろうが、抑えなくてはいけない。シャキシャキの玉ねぎと豚だけが基本。最大限許されるのがじゃがいもとヤーコンだ。肉はびっくりするほど大きく、男らしい感じにごろっと切ってあるのがいい。今回の大きさではまだ生ぬるかった。