恵文社一乗寺店、京都シネマ

気になっていた書店、恵文社一乗寺店に行ってきた。
読書のための本コーナー、幻想文学コーナー、(人文系向き?)原発本コーナーなどなど、書棚づくりに個性が光る。
温かみのある木調の店内も落着き、週末で混んでなければ長居したくなる平屋の本屋。

非力の自分にはぎりぎりいっぱいの本をすでに持参していたので何も買えなかったが、奥のギャラリーでやっていた「きょうと冊子セッション」の出品冊子をいろいろ見て楽しんだ。
全国のこけしの家系(?)をひたすら家系図で示した冊子、詩人たちが偶然拾った言葉が日めくりカレンダーのようになっている冊子、冊子なのになぜかクジになっているもの、オーソドックスに映画雑誌、ひとり編集の漫画、昔の京都の写真を集めたもの……。
馬鹿馬鹿しいといえるものもあるが、やっぱり小冊子、ミニコミ雑誌ってどれも作っている人の楽しい気持ちが溢れて見えて、雑誌の原点なんだなーと思った。
それにデザインもかわいく、手の中に小さくおさまるサイズのものが多いのもいい。

ホテルの近所の京都シネマでちょうどブラジル映画祭をやっていたので夜ふらりと入り、アンドレ・クロッツァー監督『ジューサーの考察』を見る。
古いジューサー(家電の)が主婦と対話するというコメディ仕立てで、たまたま時間が合ったからゆっくりご飯を食べてゆっくり予習する代わりに見るかと思って見たという次第なのだが、これが実はとんでもないスプラッター・ホラーでげんなりした。
だいたいジューサーが考えたり観察したりする設定というのも、そんな安易な発想でいいのかという感じだ。
……と、たまにはそういう失敗もある。
アボカドと牛乳と砂糖を混ぜるジュースというのにはカルチャーショックを受けた。