週間日記

10月1日
たまたま南北線沿線に行ったついでに、文章を書くための調査に出かける。
いつ行ってもここでは興奮してどんどん歩いてしまう。
今回、かなり大きな区画がURの豪華マンションに建て替え途中であるのを知り、「パンツ公園」と呼んでいた好きな公園もそこに含まれていたのでショックだった。

10月2日
ケベック学会。
ロベール・ルパージュについてのドキュメンタリー映画を観て、ゴーヴァン教授の話を聞く。
ケベック文学の基礎知識が足りないので、細かな話にあまりついて行けなかった。
どれも面白そうではあるけれど。
「オンズィ」とか「ポリツィック」とか、久しぶりにケベック訛りを聞く。

10月3日
植物クラブの植えかえ活動。
サフィニアに代わり、溢れるようにヴィオラを植えたいねといって何軒もの花屋に行くが、見つからない。
もう少し寒くなったら出回るのだそうだ。

10月4日
満を持して評判の「B東京」にランチをしに行く。
うーん、素敵な日本家屋ではあったが、前菜もパスタもデザートも特に感動する味ではなかったし、サービスも今ひとつ。
食べログとかのネット情報って、投稿しているのは若者ばかりなのではと思うことがしばしばある。

10月5日
マリオ・グルファンというアルゼンチン人の画集を見る。
空間に浮かびあがるような、連なる壁の絵が多い。
時々、窓が加えられている。

10月6日
ベンダ・ビリリの映画を観に行く。
満を持してコンサートに行くため(満を持して、が多い)。
映画館の暗闇で自然と体が動いてしまう。
空き缶の一弦楽器を操る少年、ロジェに会えると思うとうれしい。

10月7日
緊張の頂点。
朝から体調が悪すぎ、昼過ぎには脚がつり、夕方ロマンスカーの中ではほとんどそっくり返りながら、まさかまさかが起こったらどうしようとドキドキする。
そして、ノーベル文学賞はバルガス=リョサ
どこかで徹夜原稿を書いている人がいるのだ(誰か知っているけど)。

10月8日
パウスカートを猛然と根性縫い。
4ヤード(3,6メートル)の布に11本もゴム通しのためのステッチをかけるのだから、糸もあっという間になくなるというものだ。
2,3時間で完成させ、調べ物、などと思っていたが甘かった。
生地屋での印象と違い、山吹色の布地が超派手。
劉暁波ノーベル平和賞受賞。
バルガス=リョサより、こちらの方に関心をもつ。