出講時のファッション

他の同業の方はどうなのか知らないが、出講時のいでたちというのは、意外と、というより、あらゆる外出の中でももっとも気を使う。
というのは、特に昨年、毎週のようにきびしいファッション・チェックを受けた経験から。
これは某(実質)男子大でのことで、うっかりすると(といっても、何がいけないのか自覚はないのだが)飛んでくるのは「先生、今日ビミョーにおばさんぽくね?」「化粧、全然なってないし」……など、茫然とするような辛口コメント。
私は基本、男のファッションなどまるで興味をもたないため、腰パンの若者が中年女性の服装をうんぬんするのがどうにも不思議に思えるのだが、そうは言ってもたまに新しい髪型など褒められたりすると、内心はガッツポーズで喜んでいた。

それが今学期になってから、相変わらず気を使っているのに誰も何も言ってくれない。
すっかり顔ぶれの入れ替わった男子学生も、折りに触れ好意的なコメントをくれていた――成績評価対策だったかも――女子学生も、何も言わない。
そっちが普通なのかもしれないが、何だか寂しい。

ファッション・チェックはともかく、荷物の量(=バッグの選択)や天候(=靴の選択)によってコーディネートを考えなきゃならないのも厄介だ。
よく女性雑誌にあるようなローテーション表を書き出しておくと、出かける間際にあわてないで楽かもしれない。

この季節、基本は、無地のわりときっちりしたラインのTシャツ+ロングのティアード・スカート+はだし+ウェッジヒールのサンダル+アクセサリー適宜という楽で快適なコーディネートで、強い雨が降らず、資料やDVDが増えすぎてリュックにならないかぎりこれで行ける。