論文提出と素敵なマツオさん

疾風怒濤の一週間を過ごし、気がつけば年末だ。
博士論文を提出したのもそのひとコマだが、もうずいぶん前のことな気がする。
最近になり気づいたのだが、博論は書いただけではだめで、出すにはいろいろと書類が要り、それを揃えるのが(私には)ものすごく大変。
何度要領を読んでもなかなか揃わず、意味がわからず、念には念をいれて確認したのに最後まで忘れ物があって走りまわり、窓口では書式が違っているといって「目録」を突っ返され、「履歴書」を突っ返され、焦りながら手書きで全部書き直して、学期最後の日の4時25分(窓口が閉まる5分前)にようやく受け取ってもらえた。
一歳年をとってしまったけど、年内には間に合ってホッとする。
しかしこんな面倒な書類を揃えるより、あと50枚よけいに書けと言われた方が私はよっぽどいい。

今後同じ道をたどる人のために挙げておくと、

学位論文提出届 1部
論文 5部
論文の内容の要旨 5部
履歴書 7部(署名捺印したもの2部含む)
論文目録 7部(署名捺印したもの2部含む)
学位記記載の生年月日 1部
学位論文題目届 1部

安くてうまい職人仕事が気に入ってるので、修論でもお世話になった近所の製本所でくるみ製本をしてもらった。
十年一日くたびれたチェックのシャツ姿のマツオさん(みんな同じ姓だから下の名で呼んでくれと言われている)がかっこよく、密かなファンだ。
ジャン・レノにちょっと似た60がらみの職人で、ときめきながら仕上がった論文を受け取りに行き、持参したカート付きのバッグを開けたら、中から冷蔵庫に入れるのを忘れていたレトルトのうなぎが飛び出してきて恥ずかしかった上、口の周りにチョコがべったりついていたのをだいぶ後になって鏡を見て気がつく。
(昨日は買い物に行き、ご近所の何人かににこやかに挨拶して帰宅した後鏡を見たら、頬の真ん中にご飯つぶがついていた)