裁縫解禁

一日だけ裁縫を解禁して、ミシンを出した。
一度出すと10時間ぐらいやってしまう。
前から懸案だった黒ワンピースの襟を作りかえる作業。
エステートセールで1,5ドルで買ったわりにはウールジョーゼット風の上等なものだが、キッスのエース・フューレイの衣装みたいな奇妙な襟がついていたので、それをとってバイアステープでシンプルなかたちに変えたいと9年ぐらい思ってきた。
バイアステープが210円だったから、服よりこちらの方が高い。
襟ぐりにバイアスを縫いつけるのはあまりに高度なテクニックが必要で、トライしては途中ではみ出してリッパーでほどくという作業を4度続けて挫折し、結局手縫いする。
超かわいいカイロ入れも作る。

なまじ創造的な作業をしていると物書きになれないというようなことが「東大・京大で1番読まれた本」とでかでかと帯がついた外山滋比古の本に書いてあり、他の部分は「そんなことは普通に前からやってる」か「えーー、そうかなー?」という感想の多い同書だが、そこだけはついびくっと反応した。
私はまったくどうでもいい創造的なことを何かしらしている傾向がある。
週3回、オリジナルのグラタン・ドーフィノワを作るとか。
サランラップの芯が2本たまったら、ブーツスタンドも作りたい。