ねたみと嫉妬

そういえば少し前、「人をねたむ感情」と「人の不幸を喜ぶ感情」をつかさどる脳の場所が特定され、両者が密接に関係していることがわかったという記事を読んだ。
この実験のため、被験者はある物語を読むのだが、物語には3人が登場し、Aは人生の目標がほぼ一緒のライバルであり、優秀かつモテる、Bは異性で優秀だが、目標は重なっていない、Cは異性で普通の成績で進路も関係ないという設定。
この物語を読み、誰に一番ねたみを感じ、誰の不幸に喜びを覚えるかというのが実験内容で、言わずと知れている結果は、被験者たちはAをねたみ、Aの不幸を喜ぶ。
…なんていやらしい実験。

個人的には、人生の目標はともかく、同性にはねたみを感じ異性には感じにくいというところに「なるほど」と唸った。
私にもそういうネガティブな感情がまったくなくはない。
ただ、自分で好きにやってる世界というのも多少持っているので、そんなにはない。
たまにそういう感情から完全に解放されていて、ひたすら自分に集中している人がいるけれど、そういう人々を見るとただただ素晴らしい、自分もそうありたいと思い、君に幸あれ!という気持ちになる。
こちらがそう願わなくても、そういう人にはすでに幸が来ているだろう。

それで異性と同性の違いだが、男子同士がピリピリし合っているのを見たりすると「男ってうちで飼ってたカブトムシにそっくりだな」といつも思う一方、「あたしに対しても少しはピリピリしてよ、ちょっと馬鹿にしてんでしょー!?」という気持ちにならないわけでもないのだが、実は自分も相手に対して全然ピリピリしていない。
同性に対してはどうかな。
あまり同じ状況にある女子というのがいないのでわからない。

何のライバルのつもりか知らないが、不可解なほど大きな嫉妬の感情を示されたことが人生で何度かある。
恋愛とかは関係なく、こちらの存在そのものに対して。
大変に不可解で、どうにも処理のしようがない。
すごく大きな嫉妬のエネルギーをもっている人というのが時々いるみたいだ。
私でさえこんな体験をしているのだから、才能あふれて華やかな人などはきっと大変なのだろうな…
私自身にも人並みに嫉妬心がないわけではない。
でも自分の過去の嫉妬心を分析してみると、突きつめれば「私以外の人やモノに夢中になったりしちゃいや」というレベルのものだとわかった。
…なんてかわいい。

などということを考えて逃避している場合ではない雪のひなまつり。