女湯での思索
公衆浴場の女湯にいると、今って江戸時代だっけ?と錯覚してしまいそうになる。
素っ裸の女たちのこの姦しい感じ、無防備ながらたくましい感じ、世代によらずあまりによく似ていて(等しく胸の位置が低く、くびれの少ない)ついつい単一民族神話に陥りそうな体型、まるで『さくらん』とかで湯浴みしている女たちみたいだわ。
露天風呂の頭の上では、ジェットコースターの轟音が響いているから、どう間違っても江戸時代じゃないんだけどね。
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手術前だった友人に「温泉行こう」といわれたからか、ついつい人の裸を観察してしまい、あれこれと考える。
まあ、いつでも、お風呂のなかではあれこれ考えるのが習性なのだけれど。
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ここのところ議論のしすぎ、しゃべりすぎのため、自分で自分がうるさくてたまらず、今日は積極的に沈黙を心がける。
黙っていたいときに黙っているというのは、ああ、本当に気持ちがいいな。
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冬場はあたたかい南の部屋が勉強の場所だったが、裏の桜がほぼ満開のため、北の部屋に移動する。
本から目を上げると、塀の向こうに一面の桜並木。
目を閉じても、瞼の裏は輝くように真っ白い。
白い塀をスクリーンにして、(花見のために)磨き上げた窓ガラスには、南側のベランダに出したばかりのバナナの葉が映りこみ、桜と重なって見えるのが奇妙にも面白い。
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この面白い光景を撮影しようと思ったものの、おんぼろのデジカメや携帯ではとても無理。
ということで、4,5年ぶりにミノルタの一眼レフを引っ張り出し、フィルムなるものを買ってみる。
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レゲエが好きな人だけど、お見舞いに手持ちのCD、IZのFacing Futureをあげることにする。
静かながら明るい感じがいいかなと思って…
あとはお花。
春は可憐な花が豊富にあるから選び放題だ。
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新たなニュージーランド蜂蜜、ヴァイパーズ・ビューグロスを買う。
青紫色の花だそうで、花のつぼみがマムシ(viper)の頭に似ていることから、マムシ草と呼ばれるのだという。
しょっちゅう喉が痛くなるので、これでまた味に変化をつけられる。
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