アンリ・サルヴァドール、モレーノ・ヴェローゾ

アンリ・サルヴァドールが来日してたなんて知らなかった、知ってたら行ったのに、と思ったら、六本木ミッドタウンのBillboard Live Tokyoでチケットが16000円とかいうことで、そんなのオペラかオーケストラ付きバレエの来日公演の値段じゃん。
六本木ってこれだからやだ。
norah-m式の風水では東京でも最も悪い気が溜まるエリアで、近づかないに越したことはない。フェルメールは見たいけど。
もっともパリでも100ユーロだそうだから、一応おんなじか(10月、12月に引退ライブがあるとか)。
そんなわけでCD「REVERENCE」。
ほんとは暑い真夏に聴くべき、甘やかな曲の数々ですが。
アンリ・サルヴァドールはギュイヤンヌ生まれの90歳。
近い地域でいえば、エメ・セゼールとほぼ同世代だ。
しかし去年の録音というけど、これ90代の声じゃないな。せいぜい40代ぐらい。
瑞々しく、色気のある声を保ち続けているのはすごい。
声というのは外見以上に年齢が出やすいものだけど。
Cherche la Roseで共に歌うカエターノ・ヴェローゾの、小鳥のように高い声とは好対照をなしている。
偶然にも若者から、カエターノの息子・モレーノ・ヴェローゾとその仲間(Moreno+2)のアルバム「Music Typewriter」を貸してもらう。
前情報からもっとうるさい音楽な気がしていたけれど、意外と落ち着いていていい感じで聴けた。
カエターノの息子だけあって、やはり声はかなり高音。
アンリのCDに参加しているジルベルト・ジル文化大臣の曲を使っていたり、カエターノがギターで参加していたり、奇しくも縁のある2枚であった。
この前も学生にCDを貸したらそうだったけれど、CDを返す時に「じゃあ今度は自分の好きなこのCDを聴いてみて」という感じに別のを添えて貸してくれるのですね、最近の若い人は。
なんかかわいい習慣だな。

声の話に戻るけれど、男の人は低く染みわたる声の人が断然好まれますね。
姜先生は声のせいで何倍も得をしていると女子たちは皆いう。
客観的ないい方をしつつ、皆自分自身がぐっと来ているのである。
わかりやすく性的。

近頃家の周りで、子猫が昼夜鳴き続けている。
ぴゅうぴゅういう甲高い声。
母猫本能が刺激される。