シンポジウム終わる

COEの発表を何とか乗り切る。
こんな本物の知識人の中で、しかも法学系の面々が多い場で、いいのか私など発言してもと思いつつ、まあ自分にできるだけのことをやった。
引き立ててくださった皆様に心から感謝。

発表が控えていたおかげで、ここ2,3ヶ月はこんなことがなければ読まなかったような本を40冊以上は読んで、つらかったけど面白かったなー。
特に15世紀、16世紀のカトリック悪魔学者の本(インスティトーリスとシュプレンガーの『魔女の鉄槌』とかジャン・ボダンの『魔術師の悪魔狂い』)とか、荒唐無稽な妄想に満ちていて面白かった。
砂漠にいる悪魔の話とか、西インド諸島の悪魔が女と性交する話とかも面白いが、女は馬鹿で邪悪で淫奔でタガがはずれて…など女性蔑視発言の数々も、譲歩のかけらもなくてすごい。
ここまで言われると、かえって清々しいとさえ感じてしまう。

ところで前の晩、布団に入って眠りだしてからハンドアウトを作ってないことに気づき、でももう知的活動の脳は完全に睡眠状態だから作業は無理で、何とか目覚ましを1時間早くセットしなおしてからもう一度寝た。
せいぜい3時間半ぐらいの睡眠だったけど、その間中ずっとハンドアウトを作ろうとしては作れない夢。
それから起きて、起きぬけは腕が一番痛いときなので泣きそうにつらく思いながら、本当にハンドアウトを作る。
つまり私は一晩中ハンドアウトの作業をしていたことになるではないか。
こういうことはよくあって、洗濯機を回しながら二度寝してしまったりすると、その間中ずっと洗濯物を干している夢を見る。
こういうのって、寝ているのに労働もしていることになり、しかも労働の成果は何もなく、とても損な気がする。
それでハンドアウトだが、発表に夢中になって気づかなかったけど、事務方の人が配るのを忘れていた。
大したもんじゃないからいいけど、一晩苦しんだ努力が水の泡。
でもこれもいい思い出。