強気のマルチニック、ヘロドトス

観光でマルチニックに入国した友人が、書類不備との理由により3度もトライしたのに入国を拒否され、あきらめて留学先の国へ帰ったと聞く。
必要な書類とは、滞在予定の自治体で発行された証明書(attestation d'accueil)、それに海外旅行保険に加入していることを証明する仏文の書類。
日本人が数週間ほどフランス国内に入るのに、そんな話聞いたことない。
私が一昨年訪ねたときは、パスポートと航空券だけで何の問題もなかった。
でも他の人々によると、フランス本土に比べればよほど入国は厳しいとのこと。
単に私の人相がよすぎてどうにも善良な人に見えるから、たまたま楽勝だっただけか?
いやそういえば、マルチニックからグアドループに船で入る時、宿が決まってなかったためにさんざん足止めされたのだった。
だからすぐに宿を見つけなくちゃならないんだから一刻も早くここを出してよ、とまくしたててゴネて、ようやく通してもらった。
うーん、彼はこういう風にゴネるということをちゃんとしたのかな…
そういえばマルチニックに家のある某教授が、最近ロシアなどからの売人が増えたといってたけど、関係あるんだろうか。
日本から直行でなく、第三国から渡ったのが悪かったのか。
一応先進国フランスだけど、実は袖の下をつかませなきゃダメだとか。
サルコジ政権になって、急に厳しくなったとか。
とにかくマルチニックに行きたいと思ってる人、こういうことがあるから気をつけよう。
一度ぐらい拒絶されても食い下がって、ゴネるぐらいのフランス語は練習して行こう。

黒人の精液は黒いとヘロドトスがいってるというのが前から気になっていたが、『歴史』を読んでいたら三巻に出てきた。
正確にはインド人の精液は黒い、そしてエチオピア人も黒い、である。
これが黒人を貶める表現のようにルイ・サラ・モランは書いていた気がしたが、特にそういう感じもなく、エチオピア人は背が高く、誰より容姿が美しく、長命だとある。
しかしエチオピア人にはリビアエチオピア人とアジアのエチオピア人がいるとあって、ていうことは一体この人たち何色なのだ?
どのみちわかったことは、ヘロドトスの頃、つまり紀元前5世紀ぐらいの昔から、エジプト人エチオピア人はそのあたりの広い一帯で普通に交流していたことである。
リビアエチオピア人ていうぐらいだから、アフリカ大陸北部にもいたということだろう。
ヨーロッパ人との出会いがあり、彼らが黒い人種を悪魔と結びつけたのがそのような古代からだったとしても、何の不思議もない。