サーカス、蓮の香水、さなぎ

腕がつけ根から指先まで痺れていて、ここ3、4日パソコンにも触れず。
前もこの季節にあったけど、体が痺れると気分が果てしなく沈み、人と会うのもつらい。
先週唯一楽しかったのは、後輩がこっそり鼻の上でペットボトルを回して見せてくれたこと。
試しに自分でもやってみたら、バランスを崩して腕の痛めている部分に激痛が走った。
もともとの器用さでなく、反復練習に尽きるのだそうだ。
プロにも勝ってしまうほど将棋が強い青年なのだが、将棋ばかりやっていたら体を使いたくなってサーカスの練習を始めたとか。
私にもっとも尊敬されるタイプの人である。

大学図書館では、手動式のハンドルを回して通路を開けるタイプの書庫で難儀する。
いちいち二の腕に痛みが走るのだ。
これが電動式の書庫の場合、いつも圧死する妄想に駆られるんだけれど。
実際いないのだろうか、あれで圧死した人は。

銀杏並木のところでカラスが学生を威嚇して頭をつついているのを目撃。

ついでに大学グッズのショップにも立ち寄る。
2000年前の蓮の実を掘り起こし、農業試験場で復活させたという蓮の花の香水「蓮香」の香りを嗅いでみたかったから。
何だか大昔に流行ったディオリッシモに似ている。
要は甘く、軽く、華やか。
もっと密やかに涼を感じさせる大人っぽいものを期待していたのだが。
代わりにかっこいいデザインのボールペンを買う。
いや、大学のショップとは思えないほどどれもこれもお洒落だ。

透明なケースの側面から一部さなぎ部屋が見えているんだけど、先週は白いイモムシ色に肢が生えた状態のが蠢いていると思ったら、日に日にその色がオレンジがかって濃くなってきた。
今日あたり、かなり茶色。
もう蠢いてはいない。