山場越え

2日で12時間の集中講義を終える。
授業は12時間でも、その前後もほとんどお仕事の延長。
2日目の夕方頃には疲労で目がチカチカしてきたけど、何とか無事乗り切った。
全般に好奇心の強い学生さんたちで、こちらもあれだけ準備した甲斐があったというものだ。
当面最大の山場を越えて、ひと皮どころか5皮ぐらい剥けた感じ。
案の定、今日は寝込んでしまう。
声の使いすぎで咳の発作が出たので、久しぶりに大根飴を作った。
ちょっとお香めいた匂いのある北海道のアカシア蜂蜜で作ったせいか、いつもにも増してマズい。けど、荒れた喉にひりひりと染みわたって効く。
黙っていられるのがうれしい一日。
あらためて痛感したけれど、どんな業界でも出世したり活躍したりする人というのはまず体力だな。
体が大きいとか小さいとか華奢とか太ってるとか、全然関係ないのだ。
授業前のお昼に教授陣と並んでトンカツ弁当をモリモリ食べろなんて、私にはゴーモンに近い。
社交的な会話や脂モノによる消化不良で余分なエネルギーを消耗しないよう、ひたすら黙って咀嚼と効率的な消化のために全精神を集中し、申し訳ないけど半分以上残した。
お願いだからほっといてカロリーメイトでも齧らせといてと思った。
一日目の夜も遅くにホテルに戻ったら顔がげっそりで、資生堂のパックとマッサージクリームとサイプレスの入浴剤なんてオマケ(レディースパックというプランだったから)がこんなに実用に役立ったこともなかった。