宗教教育、床の間、ラシスム

近頃、びっくりするような内容が活字になっていることが多い。
たとえば教育基本法参院特別委22日の報告から(朝日新聞)。
「小泉顕雄氏(自民) 「美しい国」には宗教的な情操教育にも目を向けるべきだ。/
首相 人間を超えた神秘なるものへの畏敬の念や精神文化を養うには、宗教は極めて重要な役割を担うのではないか。/
亀井郁夫氏(国民新) 与党の検討段階で「国を愛する心」や「宗教的情操教育」の挿入を求める意見はなかったのか。」
えっ、日本って政教分離が原則じゃなかったんだっけ?
先週、「きっこの日記」に紹介されていた教育改革国民会議の議事録というのも、実際、サイトを読んでみたら驚いた。
「大人や行政が主体となって家庭、学校、地域で取り組むべきこと」として、「子どもを厳しく『飼い馴らす』必要があることを国民にアピールして覚悟してもらう」「『ここで時代が変わった』『変わらないと日本が滅びる』というようなことをアナウンスし、ショック療法を行う」といった内容。
これは「はてな」のちんぴらブログなんぞでなく、官邸のホームページの記述だ。
ここに書かれている、団地やマンションに「床の間を作る」っていう提唱も、わけがわからなくてすごい。
床の間、私もうちの集合住宅に欲しい気がするけど(そしたら掛け軸をデザインしたい)、仮に作ったとして、精神修養する前に箪笥を置いちゃう都市部の住宅事情をこの提唱者はわかってるのかなー。
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フランスでは先週、イスラエルのハポエル・テルアヴィヴとの試合に負けたパリ・サンジェルマンのサポーターたちが相手方のユダヤ人サポーター、さらに彼の護衛についたカリブ海出身の黒人警官を襲い、警官の発砲で死者が出る騒ぎ。
一方、パリ街頭のホームレスへの炊き出しでは、スープに必ず豚肉を入れるといったあからさまなアラブ系移民への排斥も行われている。
次期大統領選はサルコジ社会党の「女・前原」ロワイヤルの対決になりそうだが、どちらにもまったくシンパシーを感じない。
でもこれがフランスの民意であり、現実なんだろう。
教育基本法改正にのぞむ日本人と同じ。
今は郵政改革反対派議員を復党させるかどうかでゴタゴタもめてるけど、私はそんなことどっちでもいい、もっと大事なことがあると思う。
改革とかいって、結局かんじんの郵貯はますます巨大化したし、特定郵便局もそのまま。
パフォーマンスだけで、本質は何も変わってないんだから。
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大学生協に行ったら、色紙が飾られていた。
ものすごーく子供らしいマジック書きの字で「文字のあるところには魔があると思います。多和田葉子
(色紙に「あると思います。」って…)
怖い。やはりタダモノではない。
ちなみに私が幼稚園のとき、人生最初に覚えた漢字は「魔」。
この字が好きで好きで、いたるところに書いていた。
文字が書かれていれば、それはすべて魔であった。