水回りの呪い

今日もマイクで授業。
後ろを向いて板書してたら「今日の先生ってうちの学生っぽくない?」という声が聞こえる。すかさず「どの辺が?どの辺が?」と問いただす。
この勤務校は、とってもかわいくてセンスのいい女子学生が多いことで有名なのだ。
ポイントは、バーバリー(ブルーレーベル)のスカート、Gジャン、タートルネックの黒いニットとのこと。覚えておこう、この組み合わせ。
木曜朝は体調がどん底でふらふらなのだが、学生は少しの元気をくれる。

自宅トイレのタンクがいつの間にか水漏れし、水道代が跳ねあがっていたので、あわてて修理。この数日は洗濯機の黒カビ退治で難儀する。
漂白剤入りの水で何度も何度も何時間も「洗い」を続ける。
黒沢清の『CURE/キュア』を思い出す。
刑事の役所広司が夜帰ってくると、奥さんが空の洗濯機の脱水モードを押し続けているダダダダダダという音がいつもしていて恐かった。
そうして脱水ばかりをしながら、奥さんは狂ってしまうのだ。
「洗い」の音を聞いてると、プロコフィエフの『ロミオとジュリエット』前奏に聞こえてくる。

家の水回りが呪われていて風水的によくないから、最近こんなにも健康や文学や研究や人間関係が不調なのか。
頭痛と耳痛と生理痛と吐き気と咳の発作と呼吸困難がひどかった一日。
それでも木曜夜は、一週間で一番せいせいした気分。