おがくず酵素風呂

友人と神楽坂にあるおがくず酵素風呂「ミユ」へ。神楽坂というよりは新大久保ふうのフーゾクめいたピンクの看板に一般民家ふうの怪しげな店。入り口を入るなりおがくずの匂いがすごい。お金を払ったら(3000円)、まずは酵素入りの水を一杯飲む。ロッカーでガウンに着替えて、おがくず入りの四角い箱に入れられる。首までどっぷりおがくずをかけられ重い。そしてじんわり熱い。頭まで蓋で閉められる。かなり怖い。顔にも乗せますか、といわれたが、この状態で目にでも入ったら大変と思い、やめる。たった15分だが本当に怖くて、もぞもぞ腕を動かすうちにおがくずが落ちてしまう。一度落ちたら二度とかけられないことに気づくが遅かった。その間にも汗がじわじわ湧いてきて、顔が痒くなってくる。
15分経って蓋が開けられると、おばさんふたりに「あ〜あ、腕が出ちゃって、これじゃ何にもならない」と非難される。シャワーを浴びた後「鍵はどこ」ときょろきょろしていると、もたもたするなという感じで叱られた。
その後は長椅子に寝かされ、タオルですっぽりくるまれて、胡瓜パックをされる。その間にもまた汗がじわじわ。そこからお茶とみかんが用意されているテラスに移動するのだが、びっくりしたことに一瞬外を通るのだ。ここは山間の温泉地ではなく、東京の神楽坂だ。こっちはガウン一枚でパンツも履いていない。顔には胡瓜パックを乗せている。予感どおり、向かいの店のおじさんと目が合ってしまう。
予約のときから気づいていたが、従業員のおばさんたちが結構怖い。そういうものだと思えばいいんだろうが、最近の美容院、エステ、マッサージ系サロンの過剰に丁寧なサービスに慣れきっているといささかムッとする。ちょっとアジアふうと思えばいいのだろう。特に中上健次にそっくりな咥えタバコのおばさんが怖い。
確かに体の芯から温まり、疲れているときにはいいと思う。通えばお肌もきれいになるかも。平日なのにひっきりなしにお客が来ていた。