やまびこ挨拶

またネットカフェ生活。もうひとりでパソコンと格闘し、時間を取られるのはうんざりだ。
先週は普段つき合いのない業種の人々と話す機会があり、「やまびこ挨拶」という業界用語を知った。ツタヤとかブクオフとかに入ると「いらっしゃいませこんにちわー」と店員が独特の口調で次々呼び交わすアレ。買ったり借りたりした後は、「またどうぞご利用くださいませー」「どうぞご利用くださいませー」。
聞くたび、耳をふさいで「うるさーい」と駆け出したくなり、商品棚などあらぬほうを見て口だけ動かしてる店員を見ると「目を覚ませ、魂を入れろ」と揺さぶりたくなるが、当事者たちにその私の見解を言うと「考えたこともありませんでしたー、面白ーい」と大受けだった。当然ながら店側はその「やまびこ挨拶」とやらで活気を出し、売り上げ増につなげるという目論見らしく、主流派の客には支持されているという。私には何とも身の毛のよだつ風習なのだが。
ちなみにもともとマニュアルでは「鸚鵡返し挨拶」と呼んでいたそうだが、「鸚鵡返し」ではあまりにマイナスイメージなのでこの名になったとか。「やまびこ」だって返してくるのは山なんだから、心ここにあらずは同じことではないか。清清しいイメージだからいいのだろうか。