読書

明け方に嵐が来たらしい。その後、12月とは思えない陽気となる。昨日まで、そろそろ植木を室内に移動させようかと考えていたのに。暖かくて気持ちがいいので、ベランダに落ちた葉っぱを片づけ、泥に汚れた窓ガラスを洗う。
読書のしすぎで目がつぶれそうだ。このところ右目の視力低下が著しい。「文学をやるなら目がつぶれるまで本を読め」といったのは中島らもだったが、その教えを守っている。フランス語を読むのがとても遅かった頃、早稲田の芳川先生には「原書は読み倒せ」と教わった。言葉のままに無理やり読んでは倒していたら、何とか読めるようになってきた。先生には「ボツになってもボツになっても書き続けろ」ともいわれた。「あなたは人より遅れてるんですからね。物見遊山のヒマはないのよ。走って走って、走り続けなさい」といわれたのは、元東大の工藤先生である。わたしは結構スポ根が好きなのか、どの言葉も重く受け止め、全部守っている。結果は出たり出なかったりだ。
ジャック・ルーマンに続き、ギ・ラセールの1000ページの地理本「グアドループ」を読み進める。植物相が現地語と学名両方で書いてあるので大変ありがたい。ゼミで読んでいるダニエル・マクシマンの「イゾレ・ソレイユ」は強度のある詩的なフランス語で書かれ、難解だが楽しい読書だ(これは翻訳されるとよい)。笙野頼子の『金毘羅』を読み始めた。