桐ヶ丘

norah-m2004-12-06

また一人で桐ヶ丘の団地を歩いてしまった。去年から数度目だから、もう道にもあまり迷わない。もっとも数十年前は目をつぶっていても歩けたのだけど、記憶が古すぎる上、縮尺が変わってしまった感じ。夏は鬱蒼としていた中央公園が落ち葉のプールと化し、相変わらずカラスの溜まり場になっている。前の家から最寄の銭湯は今にも朽ち果てそうだ。前回、あまりのうらぶれた感じにショックを受けた郷の商店街で野菜など買い物をする。刺身類はどうしようもないが、野菜は安くて新鮮だし、店も感じがいい。東京とは思えないこの世の果てと思っていた認識を少し改めた。三宅島から避難していたアメリカ人科学者ジャック・T・モイヤー博士が自殺した桐ヶ丘一丁目の特養老人ホームの喫茶部で昆布茶を飲む。この団地に迷い込むと、高揚しながらすごく落ち着く。特に巨大で古びた給水塔を見ていると。